大気中の水分から農業用水を生成、サステナブルホールディングスが「完全独立型スマート農園」の実証開始

サステナブルホールディングス株式会社は、猛暑による農業用水不足や耕作放棄地問題の解決に向け、太陽光発電・蓄電池と大気水生成装置「AirElixir」を統合した「完全独立型スマート農園モデル」の実証を開始した。インフラゼロの環境でも高品質な農業用水を創出し、高付加価値作物の自動水耕栽培を実現する。

大気水生成装置「AirElixir」

インフラゼロの環境での農業を目指す「完全独立型スマート農園」


サステナブルホールディングス株式会社は、持続可能な社会の実現を目指し設立された企業。太陽光発電所・蓄電池等の再生可能エネルギーインフラ構築やAirElixir事業(空気製水機の提供)、グランピング施設の運営などを手がけている。

現在、近年の世界的な平均気温上昇および夏季の記録的な猛暑に伴い、農業現場における水源の枯渇や水質悪化、給水制限リスクが急速に深刻化している。日本国内においても、夏場の水需要逼迫による品質低下や、用水路整備・維持管理コストの増大が農家の経営圧迫の要因のひとつになっているという。

さらに、地理的制約の多い中山間地域や離島においては、送配電網の引き込みや用水路の敷設・維持に多大なコストがかかっており、営農断念による耕作放棄地の拡大が地域社会の大きな課題となっている。

サステナブルホールディングスはこれらの課題を解決するため、再エネインフラの構築技術と、水インフラがない環境でも自立して大気中から安全な水を抽出し続ける大気水生成ソリューション「AirElixir」を組み合わせ、インフラ未整備エリアを生産拠点へと転換する「完全独立型スマート農園」モデルを創出した。

同モデルは、単結晶太陽光パネル、高容量産業用蓄電システム、大気水生成装置「AirElixir」、およびIoT制御システムをワンストップで統合した自動水耕栽培システムだ。

商用電源および既存の水網(水道管・農業用水路・地下水ポンプ等)を一切必要としないため、インフラが整っていない地帯での営農を実現。日中に太陽光パネルで発電した電力を高容量蓄電池へ蓄電して24時間体制で「AirElixir」を稼働し、水路や配線が存在しない耕作放棄地や山間部であっても、設置したその日から水の生成を開始できる。

大気中の水分を捕集・凝縮したのち、高精度エアフィルター、多段階ろ過、自動水循環、UV殺菌処理を経る「6段階のクリーン浄水プロセス」を採用しており、降水量に関係なく農業用用水を確保することができる。

また、日本の水道法基準を満たす飲用水として設計されており、病原菌や有害物質、重金属を含まない水を安定供給できるため、作物の病気リスクを低減し、無農薬栽培や有機栽培の安定化が可能となる。

今後は、地方自治体や農業法人、アグリテック関連企業との連携を強化し、全国の中山間地域や未利用地での実証フィールド構築を推進する。パートナーシップを結ぶ自治体や企業の募集も行っている。

サステナブルホールディングスは、過酷化する環境下でも自給自足を可能にするインフラ技術を磨き、日本の一次産業のサステナビリティ向上と食料安全保障への貢献を目指すとしている。


サステナブルホールディングス株式会社
https://st-holdings.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。