北欧のスマート農機メーカーから、「Sveaverken F200自動操舵システム」が販売開始

株式会社セキドは、スウェーデンのスマート農機メーカーSveaverken(スベアワーケン、以下SVEA)社が提供する「Sveaverken F200自動操舵システム」の販売を開始した。通常販売価格は税込77万円。


自動操舵の初心者から上級者まで幅広いニーズに対応


SVEAは、1911年に北欧・スウェーデンで創業したスマート農機メーカー。今回販売が開始された「Sveaverken F200自動操舵システム」は、GNSSとRTKにより、±2.5cmの高精度な操舵を実現する後付け操舵システムだ。

地形補正機能(IMU)を備え、傾斜地でも安定した走行が可能。時速0.1km/hの超低速から高速作業まで対応し、田植えや播種、施肥、収穫など幅広い作業に活用できる。誰でも精密な作業ができるようになり、農業の生産性向上にも貢献する。


「Sveaverken F200自動操舵システム」の特長


構成はGNSS受信機・電動ステアリングホイール・モニター・有線カメラのみ。クイックインポート&自動デバッグによって、車両の主要なパラメータを入力するだけで自動で制御モデルを判別し、最適な調整を行うため、すぐに使うことができる。


複数のGNSS信号に対応しているめ、常に安定した自動操舵精度を実現。作業環境やニーズ、コストに応じて、最適な信号源を選択可能だ。

さらに、最大20度の傾斜地なども含むさまざまな地形で高精度を維持できるのも特長のひとつ。IMUによる地形補正機能により、起伏のある圃場でも安定した操舵が行える。

また、0.1km/hの超低速から26km/hの高速まで、高精度な自動操舵を維持。播種や防除など、さまざまな作業に対応する。


基本的なベースライン機能として、直線や曲線、円曲線を利用することで多様なニーズに対応できるほか、ベースラインの平行移動やスケーリングにも対応。


確かな精度を実現するために、設定された走行ラインからのずれを検知すると端末に即時通知し、素早い修正操作を可能に。これにより、車両は常に正確なルートを維持でき、作業進捗率や運転効率もリアルタイムでモニタリングできるため、迅速かつ的確な判断を支援する。


加えて、シームレスな統合も実現。「Sveaverken F200自動操舵システム」の「車両庫」と「農機庫」にて、トラクター、播種機、噴霧機などユーザーが所有する機器のデータをすべて統合。数回クリックするだけで、精密な誘導に必要な正しい設定を呼び出せるため、作業時間を節約できる。

 

さまざまなオプション機能も用意されており、自動旋回機能では、ワンクリックするだけで隣接行旋回を実現する「AUXターン」と、作業全体における自動経路計画と自動旋回を実現する「スマートターン」の2つが利用可能。


UT、TC-BAS、TC-SC、TC-GEO、AUX-NといったISOBUS機能にも対応。ISOBUSを利用することで「Sveaverken F200自動操舵システム」のコントローラから作業機を操作でき、セクション制御も可能になるため、作業効率と利便性が向上する。


USBを使用すれば標準的なフォーマットで機械間の圃場情報を転送でき、時間の節約と効率化にもつながるという。


なお、「Sveaverken F200自動操舵システム」を使用するには、別途インターネット接続と「RTK-GNSS」、さらに以下のような「ネットワーク型RTK-GNSS(VRS方式)」への接続が必要となる。

・センチメートル級測位サービス ichimill(イチミル)
・docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス
・ホクレンRTKシステム
・その他ネットワーク型RTK-GNSS(VRS方式)サービス

製品概要

「Sveaverken F200自動操舵システム」
販売価格:税込77万円 ※別途取付け費用
予約受付: 9月2日~
一般販売: 10月中旬~
問い合わせ:https://pro.form-mailer.jp/fms/7b563f20231051





株式会社セキド
https://sekido.com/
Sveaverken
https://www.sveaverken.com/jp
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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