新型コロナ禍の廃棄ロスを冷凍技術で支援 第2弾は長野のさくらんぼ

冷凍テクノジーでフードロス問題の解決を目指すデイブレイク株式会社は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた生産者を支援する緊急支援パックの第2弾を2020年6月29日(月)から開始した。

第2弾では、新型コロナの影響で流通先を失ったさくらんぼを冷凍加工し販売。内容量は1パック100gで6パック1セットで、販売価格は3300円(税込/送料別)だという。


デイブレイクは、特殊急速冷凍事業に特化した企業で、2013年の創業以来、「特殊冷凍テクノロジーでフードロスを解決する」をミッションに、食品業者への特殊冷凍テクノロジー導入支援事業や、冷凍食品を消費者に届ける食品流通事業を展開している。

2018年秋に自社の特殊冷凍テクロノジーを用いたフードロス削減事業をスタートさせ、翌年3月には、規格外の果物をフローズンフルーツに作り変えた上で、各家庭や職場に届けるサービス「HenoHeno」を開始した。

冷凍技術で廃棄農産物を再商品化


今回のプロジェクトは、さくらんぼ狩りの中止など新型コロナウイルス感染拡大の影響で廃棄を余儀なくされた長野県松川町産のさくらんぼを救出するためのものという。

品種は、紅さやか、秀雅錦、正光錦、香夏錦、高砂、花駒の6種類。信州松川くだもの観光協会さくらんぼ部会より合計411kgを買い取り、フローズン加工した上で販売をはじめた。



商品名は「緊急支援さくらんぼパック」で価格は税込み3300円。ECモールAmazon(アマゾン)の専用ページで購入できるとのこと。

今回の支援に対し、長野県松川町の南信州まつかわ観光まちづくりセンター専務理事である片桐雅彦氏は、
「信州松川くだもの観光協会さくらんぼ部会(23農園)では、さくらんぼ狩りの来訪者(1か月/3万人)を経営の中心としている農園が多かったため、新型コロナウイルスの影響は大きな打撃でした。今回のプロジェクトでデイブレイクさんが加工品として扱っていただいたことは、売り上げ面のみならず、フードロス対策や次年度以降のシーズンに向けた新たな商品開発にもつながりました。」
と、コメントした。

同社は今回のプロジェクトを通じ、「今後もフードロスの削減をはじめとした食品流通のあらゆる課題解決に取り組みたい」としている。


デイブレイク株式会社
https://www.d-break.co.jp/
「HenoHeno」サービスページ
https://henoheno.jp/lp/01/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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