「おてつたび」と京丹後市観光公社が人材マッチングで連携

人手不足に悩む農家や旅館等を支援する旅行専門のマッチングプラットフォーム「おてつたび」を運営する株式会社おてつたびは、一般社団法人京都府北部地域連携都市圏振興社と連携した人手不足対策事業を開始した。

この事業はコロナ禍における新しい人材確保のモデルづくりを推進する取り組みで、京都府北部地域連携都市圏振興社の会員宿泊施設、約130軒を対象としている。おてつたびは今回の事業を「新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底しながら、地域外から人材確保を行うモデルづくり(人手不足対策事業)」とし、次世代型の関係人口拡大を図りたい考えだ。


農家や旅館の仕事を手伝いながら旅行が楽しめるマッチングサービス


「おてつたび」は、人手不足に悩む地方の農業者や旅館業を営む事業者と旅行者をつなぐマッチングサービスで、利用者は農業や旅館の仕事の手伝いを通じて報酬を得ながら旅行が楽しめるのが特徴だ。


農業分野では、JAつべつ(北海道津別町)、おいらせ農業協組合(青森県三沢市)、JAめぐみの(岐阜県関市)、JA紀の里(和歌山県紀の川市)、JAえひめ南(愛媛県宇和島市)、JAおきなわ(沖縄県那覇市)と連携したサービスを展開する。

「おてつたび」を利用する旅行者のPCR検査の費用を負担


日本海に面する京丹後市の宿泊施設は、観光客が増加する夏の海水浴シーズンをスタートに、カニ漁が解禁される11月6日以降まで深刻な人材不足が続くという。

特に今年は、GoToトラベルや旅行券キャンペーン等の効果もあり観光客が増加。10月末に京都府北部地域連携都市圏振興社が実施したWEBヒアリング調査では、76%の施設が「人手が不足している」と回答したそうだ。

今回の事業では、京丹後市内にある180軒の宿泊施設を対象に、コロナ禍における新しい人材確保のモデルづくりとして、「おてつたびを利用する旅行者のPCR検査の費用を負担する」としている。

両社は今回の事業を通じて、京丹後市内の宿泊施設の深刻な人手不足を解消したい考えだ。

おてつたびと京都府北部地域連携都市圏振興社が実施する人手不足対策事業の概要図

株式会社おてつたび
https://otetsutabi.com/corp
おてつたび
https://otetsutabi.com/
京都府北部地域連携都市圏振興社
https://amino-info.gr.jp/link/index.html
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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