中山間部向け農業用薬剤散布ドローン「AIRTORO2」が発売 スクールも同時開校

株式会社AIRロボは、日本の中山間地域のような規模の小さい圃場に適した農業用ドローン「AIRTORO2」シリーズの受注販売を、2020年11月25日(水)より開始した。

農業へのドローンの活用が注目を集める一方、実際の導入例はまだ多くはない。岐阜県に拠点を置くAIRロボとして中山間地で役に立つよう、現場の声を取り入れながら、山がちな日本に適した実用的な薬剤散布ドローンを開発したという。ドローンの力で体力的な負担の大きい薬剤散布作業を軽減し、農業のさらなる発展に貢献したいとしている。


「AIRTORO2」の特徴


「AIRTORO2」は、6枚のプロペラを持ち、タンクを付け替えることで液剤と粒剤の両方に対応。中山間地の長方形や変形地にも対応できる操縦モードを備える。防水性能にも優れており、メンテナンスもしやすくなっている。折りたたむことで軽自動車などで容易に運搬できる。

特徴
  • 散布料に合わせて液剤タンク10L型と16L型の二機種を用意
  • 工具不要の折りたたみ構造で軽ワゴン車にも積載可能。複数圃場への移動も容易
  • 6枚プロペラ構造で高い安全性とムラの無い噴霧幅を実現
  • 用途に合わせて液剤タンクの代わりに10L粒剤タンクを交換可能
  • 長方形の圃場や中山間地域の変形圃場等の圃場の形状に合わせた操縦モードを選択可能
  • 本体IP35、モーターIPX7の防水性能で保守管理が容易

※IPとは国際電気標準会議の規格に基づく防塵・防水表示のこと。IP35:いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない、IPX7:規程の圧力、時間で水中に沒しても水が浸入しない。



安全な運用に向けた独自のスクールも用意


また、「便利なのはわかるがドローンの使用は怖い」というユーザーの不安を解消するため、ドローンスクールで物件投下を含めたドローン操縦・運用に関する包括的な講座を開催し、導入を支援。操縦技能および航空法・機体への理解・安全運航等の知識について理解した上での運用に努めている。


AIRロボおよび「AIRTORO2」は、12月1日(火)~18日(金)まで開催される「新価値創造展2020オンライン」に展示される。


AIRロボ https://www.airrobo.net/
新価値創造展2020オンライン
https://shinkachi-portal.smrj.go.jp/event/shinkachi2020/

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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