ニコン・トリンブル、農業向けGNSSガイダンス「Trimble GFX-350」「TrimbleNAV-500」を発売

株式会社ニコン・トリンブルは、新型コロナウイルスの影響で発売を見合わせていた農業向けのGNSSガイダンス「Trimble GFX-350」とアンテナ一体型のGNSS受信機「Trimble NAV-500」を2021年1月上旬に発売する。

GNSSガイダンスとは、GNSS衛星の信号を受信して測位した位置情報をモニターに表示し、目的に応じた走行経路を案内するシステム。農業分野では自動運転機能を搭載する大型トラクター等に用いられる。

同社は、「Trimble GFX-350」と「Trimble NAV-500」の提供を通じて、「国内におけるスマート農業の推進と農業生産者の利便性向上を促進したい」としている。

スマート農業を推進する機器を開発・販売


同社では農業分野への提供として、スマート農業を推進するGNSSガイダンスや耕耘作業の速度(0.4Km/h)からの走行を可能にした自動操舵用のハンドル、GNSS補正情報の配信サービス等の開発・販売を進めている。

同社が以前に発売した「Trimble GFX-750」は、受信性能や自動操舵性に優れた農業向けのGNSSガイダンスで、多様な通信環境に対応するAndroidOSやBluetooth/Wi-Fi等も標準で搭載する。

「Trimble GFX-350」農業向けGNSSガイダンスの小型モデル


「Trimble GFX-350」は、「Trimble GFX-750」を小型・軽量化したモデル。「Trimble GFX-750」では対応できなかった小型・中型トラクターや乗用田植機に対応するサイズが特徴だ。

データ通信の相互接続性を担保するISOBUSの認証を受けた耕耘ロータリー等と連携すれば、ユニバーサルターミナルとして使用できるほか、受信機とナビゲーション機器の通信に使用するNMEAデータも出力できる。

「Trimble GFX-350」 出典:株式会社ニコン・トリンブル

「Trimble NAV-500」牧草地での作業にも対応するアンテナ一体型のGNSS受信機


「Trimble NAV-500」は、同クラスの受信機の中で最多の取得衛星を誇るアンテナ一体型のGNSS受信機。同社がすでに発売している「Trimble NAV-900」と同様、GNSSガイダンス用に作られた1周波のモデルだ。

「Trimble GFX-350」と組み合わせれば、畑作や稲作におけるGNSSの受信ほか、ブロードキャスターを使用した牧草地での施肥作業、牧草の乾燥を促進するテッダー作業、牧草を集草するレーキ作業にも使用できる。

「Trimble NAV-500」 出展:株式会社ニコン・トリンブル

製品情報


「Trimble GFX-350」
・7インチ高解像度カラータッチスクリーン
・質量1.0Kg
圃場での利用に耐える耐環境性能IP66
・Trimble NAV-500およびTrimble NAV-900に対応
・ISOBUSタスクコントローラおよびユニバーサルターミナル、2チャンネル24セクションのコントロールに対応
・AndroidOSを搭載
・Bluetooth/Wifiを標準で搭載

「Trimble NAV-500」
・耐環境性に優れた筐体
・1周波対応
・GPS・GLONASS・Galileo・Beidou・QZSSの衛星に対応
・ロール補正に対応したマニュアルガイダンス


株式会社ニコン・トリンブル
https://www.nikon-trimble.co.jp/index.html
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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