「Hotto Motto」「やよい軒」を展開するプレナス、輸出向け国産米をスマート農業で栽培

持ち帰り弁当チェーン「Hotto Motto (ほっともっと)」や定食レストランチェーン「やよい軒」を展開する株式会社プレナスは、海外店舗で使用する国産米を輸出するために準備を進めてきた埼玉県加須市の自社農場「プレナス加須ファーム」で、スマート農業技術を活用した田植え作業を実施した。

加須ファームメンバー
プレナスは、中食・外食事業を中心に国内2866店舗・海外259店舗を展開する飲食チェーングループ。グループ全体で使用する米は、1年間に日本で作られている米の0.5%(4万トン)に相当する。

スマート農業を導入し生産性の高い米づくりを目指す


「プレナス加須ファーム」は、 水稲の栽培に必要な日々の水管理を遠隔から制御するクラウド型水管理システムや作付計画、 作業指示、 作業記録などのデータを可視化するシステムを導入した総面積約2.5ヘクタールの圃場である。

プレナス加須ファーム

作業データを見える化するシステム
今回の田植え作業では、病害虫や暑さに強い耐性を持つ、埼玉県の推奨品種である「彩のきずな」や多収が見込める「あさひの夢」を栽培品種に、ドローンを使用した直播栽培や育苗箱内の籾数を2倍にする密苗栽培を実施した。

同社では、「プレナス加須ファーム」以外にも、東京本社屋上を活用して子どもたちと一緒に米づくりを行う「茅場町あおぞら田んぼプロジェクト」や、子どもたちが描いたお米をテーマにした絵画を展示する「お米大好き絵画プロジェクト」など、重要食材のひとつであるお米にスポットを当てたさまざまな取り組みを進めてきた。

「プレナス加須ファーム」では、栽培方法や品種のかけ合わせ等のパターンを検証して、生産性の高い稲作経営に挑戦していく方針だ。


株式会社プレナス
https://www.plenus.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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