農の学校、 「みどりの食料システム戦略」を反映した有機農業カリキュラムを導入

株式会社マイファームと丹波市(兵庫県)は、全日制の有機農業学校である「丹波市立農(みのり)の学校」の課目に、農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」を採用した新カリキュラムを導入した。


肥料づくりやスマート農業の実践教育を実施


「丹波市立農(みのり)の学校」は、有機農業に関する技術と経営が学べる日本初の官設民営型有機農業学校
地域循環型農業を軸とした独自のカリキュラムが特長で、2020年には有機JAS認定も取得している。

今回開始する新カリキュラムは、農林水産業の生産力向上と持続性の両立を目指す「みどりの食料システム戦略」に示されている内容を反映して作成したもので、2022年春入学の第4期生を対象に以下3つの実践教育を実施していく。

1.有機JAS圃場での有機肥料づくり
みどりの食料システム戦略が示す輸入に依存しない肥料・資材の調達を目標に、持続可能な地域資源を活用した土づくりや肥料づくりを学ぶ。

2.最新のICT技術を取り入れたスマート農業
農業用ドローン、各種環境センサー、農業データ管理システム、自動運転システム等の先端技術を活用した農業生産・農業経営を学ぶ。

3.生産物のデータ化および販売
食品ロスの削減および持続可能な消費拡大の実現に必要な情報を見える化して生産から流通までの流れを学ぶ。

現在、「丹波市立農(みのり)の学校」では、第3期生である18名の学生が学んでいる。
年齢層は20~60歳代と幅広く、近隣地域からの新規就農希望者や東京都・福岡県からの移住者も多い。
マイファームと丹波市は、第1期・第2期生の卒業生の50%以上が地域での就農に成功している「丹波市立農(みのり)の学校」の運営を通じ、「みどりの食料システム戦略」が示す課題を解決できる人材を育成していく考えだ。

第4期生募集要項


出願期間:2022年2月1日~2022年2月15日まで(当日消印有効)
募集定員:20名
入学要件:18歳以上
受講料金:67万円(税込)※その他農業検定受験料等の実費負担あり
開講期間:2022年4月~2023年3月(2学期制)
受講時間:合計1562時間(週5日程度・全日制)


丹波市立農(みのり)の学校
https://agri-innovation.jp/minori/
みどりの食料システム戦略
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/index.html
株式会社マイファーム
https://myfarm.co.jp/
丹波市ホームページ
https://www.city.tamba.lg.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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