当事者目線で擬似体験できる「農作業事故体験VR」に、脚立転落・積み下ろし作業が追加

全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)と農研機構は、VRゴーグルやVRグラスを使用して農作業中の事故を当事者の視点で疑似体験できる学習プログラム「農作業事故体験VR」に新たなコンテンツを追加した。

農作業事故を防止する取り組みを強化


「農作業事故体験VR」は、農作業中の事故の様子を想定したVR動画を通じて、事故の瞬間の恐怖や危険を伝える体験型の学習プログラム。

農作業中に起こりうる事故の瞬間を当事者の視点で体験できるのが特長で、「乗用型トラクター転倒編」、「耕うん機後進作業編」、「コンバイン巻き込まれ編」、「スピードスプレーヤー挟まれ編」、「刈払機刃との接触編」の5つのコンテンツがある。

出典:https://www.ja-kyosai.or.jp/files/2022/202204-4.pdf

今回、追加したコンテンツは「脚立転落編」と「農用運搬機転倒・積み降ろし作業編」の2つである。

出典:https://www.ja-kyosai.or.jp/files/2022/202204-4.pdf

現在日本では、トラクターやコンバイン、耕うん機等の農業機械を使用した農業生産が行われているが、死亡事故の発生割合が全産業の10倍を上回るなど、農作業中の事故が深刻化している状況という。

両者は、全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)が保有する事故の発生傾向のデータと、農研機構が保有する農業機械の構造・操作等の保有する知見を活用することで、農作業中の事故を減らしたい考えだ。


脚立転落編 YouTube動画
https://youtu.be/PHUGpvRs9Mk
農用運搬機転倒・積み降ろし作業編 YouTube動画
https://youtu.be/VwmjL1htGMM
全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)
https://www.ja-kyosai.or.jp/
農研機構
https://www.naro.go.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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