稲畑産業とCreww、「稲畑産業アクセラレーター2019」参加のスタートアップ企業募集

2019年7月8日より、住化グループの稲畑産業株式会社(代表取締役社長:稲畑 勝太郎)と、国内最大級のスタートアップコミュニティを運営するCreww株式会社(代表取締役:伊地知 天)は、オープンイノベーションプログラム「稲畑産業アクセラレーター2019」を開始した。
未開拓分野における革新的ビジネスやサービスの共創にあたって、スタートアップ企業のエントリーをWEB上で募集する。




「稲畑産業アクセラレーター2019」は、稲畑産業の経営資源と、スタートアップ企業の持つ全く新しいアイデアや斬新なノウハウの双方を活用して、新たなビジネスやサービスの共創を目指す枠組みだ。同プログラムの開始に合わせてCrewwのホームページ内に専用WEBサイトがオープンし、スタートアップ企業のエントリーを募集する。

このインターネットを活用した選考プロセスにより、稲畑産業とスタートアップ企業は、シナジーの確認から協業までの最終ゴールに向けて、簡単で迅速な選考プロセスのもと、強力な連携機会の発掘が可能になるという。


オープンイノベーションで新規分野の発掘へ

1890年に創業した稲畑産業は、ケミカル事業を中心としながら、常に時代の変化とニーズに応じて事業分野を拡大してきた。現在は、独自の機能と特色が発揮できる合成樹脂、情報電子、化学品、生活産業の4つの事業分野でビジネスを広げるとともに、海外進出にも注力し、世界17カ国60余拠点で事業を展開している。

また、同社の中期経営計画「New Challenge 2020」では、既存の事業分野に加え、オープンイノベーションの活用による農業などの未開拓分野への進出や商社ビジネスの拡大に向けた投資を重点施策に置いている。商社機能を基本としつつも、さらなる成長に向け、製造・物流・ファイナンスなどの複合的な機能をより高度化する方針だ。

一方、Crewwは2012年の創業以来、スタートアップ企業と大手企業による新規事業創出を目的としたオープンイノベーションプログラム「crewwコラボ」を実施。約6年間で100社以上の大手企業と、400件超の協業を実現してきた経緯がある。

稲畑産業は同プログラムを通じて、人や環境に優しい未来の快適なくらしと社会の実現を図るほか、スタートアップ企業とともに社会の課題解決につながる全く新しい価値を創造していく構えだ。


「稲畑産業アクセラレーター2019」概要

【募集期間】
2019年7月8日~19日

【対象企業】
国内外すべてのスタートアップ企業(業種不問)

【目的】
1. 人や環境に優しい未来の快適なくらしと社会を実現する
2. スタートアップ企業とともに社会の課題解決につながる全く新しい価値を創造する

【エントリー方法】
Crewwのホームページ内専用WEBサイトにて協業案を提案

【エントリー内容】
専用WEBサイト内のフォームに2,500文字以内で協業案を記入

【スタートアップ企業が活用できる稲畑産業の経営資源】
1. 国内ネットワーク
稲畑産業が保有する多種多様な業界とのネットワーク、およびそれに伴う機械や商材などとの連携
■事務機器業界(電子写真分野、インクジェット分野、他印刷分野)
■自動車関連・家電・住建材(フィルム加飾)
■海外市場における農業・飼料(農業資材・粗飼料)
■化学・情報電子関連
(ディスプレイ材料、オプティカルエレクトロニクス材料、真空成膜装置、LED用エポキシ封止材、インフレフィルム製造設備、製袋機、プラスチック容器の真空成型機、圧空成型機)
■食品
(加工洗浄ライン、凍結ライン、包装ライン、冷凍庫、原料保管庫(IoT管理)、国内加工工場、物流網)
■モバイル関連
■国内グループ会社
(アイ・アンド・ピー株式会社、株式会社一光園、稲畑ファインテック株式会社、エヌ・アイ・シー株式会社、オルディ株式会社、関西高分子工業株式会社、太洋プラスチックス株式会社、その他グループ会社)など

2. 海外ネットワーク
世界17カ国・約60拠点のネットワーク

3. 農業・水産関連施設
北海道にある国内最大級のブルーベリー農場(約20ヘクタール)、ニンニク農場(約10ヘクタール)、中国のハウス施設などの農業関連施設、養殖場・寿司ネタ加工場を含む水産関連施設

4. ノウハウ
■再生エネルギー関連
(太陽電池を構成する各部材関連技術、太陽光発電、風力発電のビジネスモデル構築、水素発生装置および燃料電池システム)
■蓄電池関連
(電池試作・評価事業で得たリチウムイオン電池の技術)
■半導体・電子デバイス・各種工業材料関連
(半導体製造の各工程:フォトマスク、シリコンウェハ、ダイシング、封止、パッケージなどの技術
電子デバイスの製造工程:MLCCのグリーンシート、LED検査などの技術)
■その他
(インフレフィルム製造、グリップテープ製造、フェイスマスク製造、手袋製造、剥離紙、打ち抜き加工)など

5. 従業員ネットワーク
国内外約4,000名の従業員を活用したビジネス展開や実証実験

6. 資金
商社ビジネス拡大を主たる目的としたマイノリティ投資の推進にあたり、具体的な協業がイメージできる案件には出資を検討

<参考URL>
稲畑産業株式会社
Creww株式会社
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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