日本の食文化を五感で楽しむ体験型イベント「EAT JAPAN!」が11月8、9日に開催

EAT JAPAN!運営局は、日本の食文化を世界に発信する体験型フェスティバル「EAT JAPAN!~Nippon Taste Festival~」を、2025年11月8日(土)、9日(日)にTAKANAWA GATEWAY CITYで開催する。

第1回目となる今回は「農業」をテーマに、日本全国の農家からこだわりの農作物が集結。青果の特徴や生産者の想いを直接聞くことができる出店ブースやキッチンカーが登場する。

農産物の魅力や作り手の想いを世界に発信


「EAT JAPAN!」は、日本の食・ファッション・伝統文化・アニメ/漫画などの文化を世界に届けることを目的とした、新しい体験型フェスティバル。訪日外国人が日本の魅力を五感で体験し、地域との交流を楽しむことができる。


訪日外国人の数は、2024年に過去最高の3687万人を記録し、2025年もさらなる増加が見込まれている。旅行者の多くは「日本食」「伝統文化」「人とのふれあい」に強い関心を持っているが、「言語の壁」や「案内表示のわかりにくさ」などが、旅行中の課題として根強く残っているという。

イベントは、この「言語の壁」を乗り越えるため、2024年訪日客数のTOP10のうち9カ国・地域の主要言語に対応した5言語(英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語)のサポート体制を構築。これにより、インバウンドの主要市場だけでなく、増加傾向にある欧米からの来場者にも質の高い体験を提供し、日本の文化や暮らしの価値に改めて気づく体験の機会を創出するとしている。

一方、地方では人口減少や担い手不足が深刻化しており、一次産業や地域文化の持続には、新たな取り組みが求められている。インバウンドは今や都市部だけの話題ではなく、地域経済を支える現実的な選択肢として注目されており、観光庁も「地方への誘客」を重点施策として掲げている。


数ある日本文化の中でも、訪日外国人が最も期待しているのが「日本食」。実際に、旅行中の満足度も非常に高く、日本の食文化はインバウンド市場の最大の魅力となっている。しかし、その食を支える日本の農業には、高齢化や人手不足といった構造的な課題がある。また、多くの農家は海外との接点が限られており、インバウンドへの対応はまだ十分に取り組めていないという。

こうした背景を受け、今回はテーマを「農業」とし、日本の農家と世界をつなぐ機会を創出。流通を挟まずに農家が直接消費者に農産物の魅力を伝えられる場を提供し、世界中の来場者と農家がふれあうことで、日本の食文化とその背景にある「人」や「想い」を体験できるイベントを目指す。


また同イベントでは、地方経済や一次産業の未来を担う若い世代にも焦点を当てている。当日は大学生がボランティアスタッフとしてイベント参画予定となっており、イベントを通じて世界とつながるという実感を得ることで、自国の文化の価値を改めて認識するきっかけとなるとしている。

開催概要

「EAT JAPAN!~Nippon Taste Festival~」
日時:2025年11月8日(土)12:00~19:00・9日(日)11:00~18:00
場所:TAKANAWA GATEWAY CITY / 高輪辻広場 / 泉岳寺辻広場


EAT JAPAN! 特設ページ
https://eatjapan.jp/#eat-japan
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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