農作物の盗難対策にクラウドカメラを活用 JAフルーツ山梨が「ソラカメ」導入

JAフルーツ山梨(フルーツ山梨農業協同組合)は、アトムテック株式会社が提供する小型カメラ「ATOM Cam2」と株式会社ソラコムが提供するクラウドカメラサービス「ソラカメ」を活用して農作物の盗難を防止する実証実験を開始した。


「ATOM Cam2」は、約5cm四方の小型のフルHDカメラ。夜間でも鮮明なカラー映像を映し出すカラーナイトビジョン機能を備えており、防犯目的などで使われることが多い。

「ATOM Cam2」
出典:https://www.atomtech.co.jp/products/atomcam2

「ATOM Cam2」で撮影した夜間映像
出典:https://www.atomtech.co.jp/products/atomcam2

「ATOM Cam2」で撮影した場所を肉眼で見た景色
出典:https://www.atomtech.co.jp/products/atomcam2

一方「ソラカメ」は、「ATOM Cam2」で撮影した映像を24時間録画してクラウド上に保存するサービス。カメラで撮影した映像をスマートフォンやタブレットを利用して遠隔からリアルタイムに確認できるのが特長で、動きや音などの変化をアラートで通知して録画するモーション検知機能も備える。


カメラの映像をクラウドで分析することで、リアルタイムに鳥獣害被害や防犯に対応できるという。

夜間の農場をリアルタイムに監視


山梨県では、2022年に全国各地で起きている農作物の盗難被害に対応するため、防犯パトロールに係る経費や防犯カメラの設置に必要な費用を補助する支援制度を設けるなど、農作物の盗難防止に向けたさまざまな施策を講じている。

今回の実証実験では、桃やシャインマスカットなど山梨県が誇る特産品を栽培する農場を対象に「ATOM Cam2」と「ソラカメ」を導入。夜間の農場をリモートからリアルタイムに監視できる体制を構築して農作物の盗難を防いでいく。

JAフルーツ山梨は、今回の実証実験を機に、最新の技術を活用した効果的な施策を継続的に実施していく考えだ。


JAフルーツ山梨
https://www.ja-fruits.or.jp/
アトムテック株式会社
https://www.atomtech.co.jp/
ATOM Cam2
https://www.atomtech.co.jp/products/atomcam2
株式会社ソラコム
https://soracom.jp/
ソラカメ
https://soracom.jp/sora_cam/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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