農業管理アプリ「Mr.カルテ」、有機農業への転換を支援するサービスを開始

株式会社INGENは、運営する農業管理アプリ「農の相棒Mr.カルテ」上で、有機肥料バイオスティミュラントを活用した栽培計画の立案をサポートするツールの提供を開始した。


「農の相棒Mr.カルテ」は、農作業の効率化や病害虫対策など農業経営の改善に必要な情報をオンラインで提供する栽培指導・栽培管理専用のコミュニケーションアプリ。

農薬や肥料の散布方法など、生産者それぞれの条件・目的に合わせた栽培スケジュールを提案するのが特長で、生物・化学・物理学を横断した独自の分析方法を取り入れている。

有機農業への転換をサポート


現在日本では、化学肥料を使用した農業が行われているが、化成肥料の主な原料である尿素、リン安、塩化カリの輸入価格が2021年と比較して2~3倍に高騰するなど、農業生産に必要なコストの増加が問題になっている。

そのため、国内での安定供給が見込める有機肥料やバイオスティミュラントを活用した栽培を検討する農業生産者が増えているが、化学肥料を主体とする栽培と有機原料を主体とする栽培では、栽培管理の方法が大きく異るため、これまでと同等以上の品質・収量を確保していくのが難しい状況にあるという。

化学肥料主体の栽培と有機原料主体の栽培の違い(いちご栽培の例)

同社は、「農の相棒Mr.カルテ」の提供を通じ、有機原料を主体とした農業への転換を技術面からサポートしていくことで、「みどりの食料システム戦略」が掲げる「2050年までに輸入燃料や化石燃料を原料とする化学肥料の使用量を30%低減する目標」に貢献したい考えだ。


農の相棒Mr.カルテ
https://nounoaibou.com/
株式会社INGEN
https://www.ingen-inc.com/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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