農研機構ら、東北地方のタマネギの産地化に向けた取り組みをスタート

農研機構、株式会社みらい共創ファーム秋田、双日株式会社の3者は共同で、「東北タマネギ生産促進研究開発プラットフォーム」を設立した。

みらい共創ファーム秋田で栽培するタマネギ
出典:https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/tarc/153250.html

年間約135万トン生産されているタマネギは、主要産地である北海道、佐賀県、兵庫県で約8割が生産されているが、産地が西日本から北海道に切り替わる6~8月の時期は、国産タマネギの供給が追いつかず中国からの輸入に頼らざるを得ない状況が続いているという。

東北地方では、7~8月に収穫適期を迎えるため供給量が減る期間を補うことが可能だが、苗の移植適期の短さや降雨による収穫タイミングのずれなどの栽培上の課題から、高品質な国産タマネギを安定して生産するための産地形成や流通システムの構築が必要とされている。

年間生産量3万トンを目標に


「東北タマネギ生産促進研究開発プラットフォーム」は、農林水産省が運営するオープンイノベーション機構「“知”の集積と活用の場」の中に設立された研究開発プラットフォーム。

農研機構が開発するスマート安定生産技術を活用した生産・加工・流通モデルを確立して、東北地方に高品質な国産タマネギを生産する新たな産地を形成していくのが目的で、2025年には総生産面積700ヘクタール・年間生産量3万トンを達成する目標を掲げている。

産地形成・連携による端境期期の国産タマネギの供給
出典:https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/tarc/153250.html



プラットフォーム概要図(現在)
出典:https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/tarc/153250.html

プラットフォーム概要図(将来)
出典:https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/tarc/153250.html

各者の役割は以下の通り。

農研機構
・タマネギスマート安定生産技術の開発と提供
株式会社みらい共創ファーム秋田
・国産タマネギの安定生産
双日
・新たな流通販売モデルの構築

東北タマネギ生産促進研究開発プラットフォーム運営体制
出典:https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/tarc/153250.html

3者は、「東北タマネギ生産促進研究開発プラットフォーム」を通じ、地域の関係者間の連携・交流を促すことで、国産タマネギの供給拡大に向けた取り組みを加速したい考えだ。


農研機構
https://www.naro.go.jp/index.html
双日株式会社
https://www.sojitz.com/jp/
「“知”の集積と活用の場」
https://www.knowledge.maff.go.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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