千葉大学ら、太陽光発電とスマート農機を活用した脱炭素農業の取り組みを開始

千葉大学大学院社会科学研究院の教授である倉阪秀史氏を代表者とする研究プロジェクト「ソーラーシェアリングを活用した自立型脱炭素スマート農地の確立と展開」が、国立研究開発法人科学技術振興機構社会技術研究開発センター(RISTEX)が推進する令和4年度「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(Solve for SDGs)」のソリューション創出フェーズに採択された。

農業生産に必要なエネルギーを安定的・自立的に確保


「ソーラーシェアリングを活用した自立型脱炭素スマート農地の確立と展開」は、ソーラーシェアリングとスマート農機を組み合わせて農業生産に必要なエネルギーを確保していく産学連携のプロジェクトである。

千葉県千葉市内に畑作と稲作を対象にした2つのモデル農地を設置し、「ソーラーシェアリング農地へのスマート農機の導入」、「ソーラーシェアリング農地での農作物の育成」、「脱炭素スマート農地の普及可能性の検証」の3つを実施することでエネルギーの安定供給や経営的に自立できる農地を拡大していくことを目指す。

プロジェクトの概念図
プロジェクトのメンバー
研究代表者
・倉阪秀史氏(千葉大学大学院社会科学研究院 教授)
協働実施者
・馬上丈司氏(千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役)
研究開発に参画する実施者および協力する関与者の所属機関
・千葉大学大学院社会科学研究院
・千葉大学大学院園芸学研究院
・千葉大学環境健康フィールド科学センター
・千葉エコ・エネルギー株式会社
・株式会社つなぐファーム
ヤンマーアグリ株式会社
・ヤンマーアグリジャパン株式会社

今後は、千葉市で収集したデータを活用して、全国的なスマート農地の展開も視野に入れているという。


「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(SOLVE for SDGs)」
https://www.jst.go.jp/ristex/funding/solve/
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WRITER LIST

  1. 加藤拓
    加藤拓
    筑波大学大学院生命環境科学研究科にて博士課程を修了。在学時、火山噴火後に徐々に森が形成されていくにつれて土壌がどうやってできてくるのかについて研究し、修了後は茨城県農業総合センター農業研究所、帯広畜産大学での研究を経て、神戸大学、東京農業大学へ。農業を行う上で土壌をいかに科学的根拠に基づいて持続的に利用できるかに関心を持って研究を行っている。
  2. 槇 紗加
    槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  3. 沖貴雄
    沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  4. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  5. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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