京セラコミュニケーションシステム、月額設備利用料のみで始められる「営農型太陽光発電」の提供を開始

京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCSS)は、農業用ハウスへの月額設備利用料のみで始められる「営農型太陽光発電」の提供を開始すると発表した。この取り組みの第一弾として、岡山県玉野市において農業用ハウス一体型の太陽光発電所を建設し、2024年7月下旬から稼働を開始するとしている。

岡山県玉野市の営農型太陽光発電設備(1基)のイメージ

初期投資ゼロでソーラーシェアリングを開始可能


日本ではエネルギー不足の解消や脱炭素社会の実現に向け、太陽光発電所の建設が進められているが、太陽光発電設備の設置に適した土地が減少してきているという。また農業においては、担い手不足や高齢化、耕作放棄地・荒廃農地の増加が課題となっており、これらの課題を解決し、農業を活性化させていくことが期待されている。

しかし、新規就農や事業拡大には、農地確保や高額な設備投資が必要となり、高いハードルとなっているのが現状だ。

今回開始する営農型太陽光発電は、KCSSが農地に農業用ハウス一体型の太陽光発電所を建設し、建設費用を負担するというもの。これにより、高額な農業用ハウスへの初期投資が不要となり、月額設備利用料のみで農業を開始できる。

「営農型太陽光発電」概要
発電した電力は、KCCSが再生可能エネルギーを必要とする企業へ供給し、営農者は農業用ハウス内で営農を行うことで、農地の有効活用が図れるとしている。

岡山県玉野市で運転を開始する営農型太陽光発電所は、太陽光発電システムの施工販売や農業などを行うネクストイノベーション株式会社との協業によるもの。KCCSがビニールハウス一体型の太陽光発電設備を計14基設置し、ネクストイノベーションが就農者の募集や育成などを行うという。

発電所概要


所在地:岡山県玉野市槌ケ原、迫間、大崎
出力規模:約1.2MW(※1)
年間予想発電量:約136万kWh(※1) 一般家庭 約290世帯分(※2)の年間電力消費量に相当
CO2削減量:約580t/年(※1)
運転・営農開始時期:2024年7月下旬~(2024年度12基、2025年度2基を順次運転開始予定)
営農作物:原木椎茸、イチジク、ライチ、ブドウ
※1 設置予定の太陽光発電設備14基で算出。
※2 1世帯当たり4716kWh/年で算出。太陽光発電協会 表示ガイドライン(2023年度)を参考。


KCCSは、太陽光発電事業において、2025年度末までに累計50MWの発電容量確保を目指すほか、この取り組みを通じて、再生可能エネルギーの創出による脱炭素社会の実現や農業振興に貢献していきたいとしている。


京セラコミュニケーションシステム株式会社
https://www.kccs.co.jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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