コメ由来の生分解性プラスチック「ネオリザ」を活用した肥料被覆材が誕生

株式会社バイオマスレジンホールディングスは、京都大学と共同で研究を進める生分解性プラスチック「ネオリザ」が、三洋化成工業株式会社が開発した肥料被覆材に採用されたと発表した。

出典:https://www.biomass-resin.com/product/neoryza/

生分解性とは、自然界に残存した物質を微生物の力で分子レベルに分解し、水や二酸化炭素に変える性質のことである。

古米や破砕米などを活用


「ネオリザ」は、古米や破砕米など食用に向かないコメを原料にした生分解性のプラスチック。
コメの含有量を自由に調整できるのが特長で、含有率が高いほど生分解のスピードが速くなることが判明している。




土壌汚染や海洋汚染の問題を解決


今回、三洋化成工業が開発したのは、「ネオリザ」の特性である生分解性を生かした肥料被覆材。

肥料成分が溶出した後に残る被膜殻が水や二酸化炭素に変化してくれるため、土壌汚染や海洋汚染のリスクを最小に抑えることができるという。

今後は、2027年の実用化を目標に、検証に向けた協力を進めていく予定だ。


生分解性プラスチック「ネオリザ」
https://www.biomass-resin.com/product/neoryza/
株式会社バイオマスレジンホールディングス
https://www.biomass-resin.com/
三洋化成工業株式会社
https://www.sanyo-chemical.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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