アクプランタ、ウガンダ・ブラジルでの農業課題解決に向けた調査事業で経産省補助金に採択

アクプランタ株式会社は、同社が手がける「ウガンダ共和国・ブラジル連邦共和国/干ばつ・熱波に対抗した新型農法利用のための調査事業」が、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択されたと発表した。

ウガンダでの活動の様子。地方の農業組合や農家を訪問し、地域農業の課題や作物の栽培方法を聞き取る

農業資材「スキーポン」で農業課題解決を目指す


アクプランタ株式会社は、植物の乾燥耐性を高める酢酸の作用を活用したバイオスティミュラント資材「スキーポン」を開発したアグリバイオスタートアップ。気候変動や減農薬・減化学肥料の需要の高まりを背景に、国外では米国やウガンダなど14カ国で、スキーポンによる高温・乾燥対策の実証実験に取り組んでいる。

今回採択された補助金は、グローバルサウス諸国の市場活性化と日本との経済連携の強化を目的に、日本企業が実施するインフラ等の海外展開に向けた事業実施可能性調査事業や、小規模実証事業などを対象にしているもの。

同社からはウガンダとブラジルにおけるスキーポンを用いた植物の乾燥・高温耐性化技術の導入と、日本発新農業技術の世界的なプレゼンスの確立および新規マーケット開拓のための調査事業が提案された。

2024年5月には、ウガンダでスキーポンの現地法令に基づく製品登録を申請し、その一環として、同国立農業研究機構(NARO)傘下の試験圃場でスキーポンを使った実証実験が始まっているという。

国立農業研究機構(NARO)傘下の試験圃場

アクプランタは、現地での調査や実証実験を加速させるとともに、スキーポンの技術を活用した干ばつ・熱波対策の有効性を確実に検証し、ウガンダやブラジルの農業課題解決に貢献できるよう取り組んでいく。また、同事業を通じて、日本発の新たな農法技術の可能性を模索し、より多くの地域にその価値を届けていきたいとしている。

ウガンダでの活動の紹介動画


アクプランタ株式会社
https://ac-planta.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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