AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」、ハウス地上部の環境モニタリングセンサーをリリース

AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」を提供する株式会社ルートレック・ネットワークスは、ハウス地上部の環境モニタリングセンサーをリリースした。


AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」


「ゼロアグリ」は、土壌センサー情報と気象情報を基に、農作物が必要としている最適な潅水量と施肥量を割り出して、潅水と施肥を自動で実行するAI搭載型のハウス内地下部環境制御システム。

累計導入台数は330台以上で、トマト、ミニトマト、きゅうり、いちご、アスパラガス、ピーマン、パプリカ、なす、メロン、トルコギキョウ、ぶどう、なし、すいか、マンゴー、レモン、ほうれんそうなどの栽培に使用されている。

要望の多かった地上部センサーをリリース


現在、日本の施設園芸の現場では、農業人口の減少や高齢化等の問題を背景に、温度や湿度、CO2などハウス内環境を制御するスマート農業機器の普及が進められている。しかし、ハウス内に設置されている他のシステムと互換性を持つ製品は少なく、それぞれのシステムを確認・制御しなければならないという課題を抱えているという。

今回、同社がリリースしたのは「ゼロアグリ」のユーザーで農業用ソフトウェアの開発等を手がける合同会社ノートク・バンガードデバイス代表長嶋智久氏と共同開発した地上部の環境モニタリングセンサーである。
「ゼロアグリ」に追加した環境モニタリングセンサー

ノートク・バンガードデバイス代表の長嶋智久氏

ルートレック・ネットワークスが目指すユーザーとの開発連携イメージ

主な特長は以下の通り。

1.電源がある場所であればどこにでも設置できる本体
※「ゼロアグリ」本体にオプションとして導入が可能
2.温度・湿度センサーとCO2センサーをセットで提供
※CO2センサーは精度の高い計測が可能なNDIR方式(非分散型赤外線吸収法方式)を採用
3.計測の精度を向上するためのファンを搭載
4.「ゼロアグリ」の管理画面を通じてハウス内の温度や湿度、CO2濃度をリアルタイムに確認

管理画面イメージ(温度)

管理画面イメージ(湿度)

管理画面イメージ(CO2)

同社は、今後もスマート農業製品を扱う企業と連携しながら、農業者を包括的にサポートしていく構えだ。


AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」
https://www.zero-agri.jp/
株式会社ルートレック・ネットワークス
https://www.routrek.co.jp/
合同会社ノートク・バンガードデバイス
https://notoku.net/wp2/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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