病害虫の発生予察情報を提供するオープンAPIが「WAGRI」で公開

株式会社ファーム・アライアンス・マネジメントが代表機関を務める「R4予察情報APIコンソーシアム」は、農業データ連携基盤「WAGRI」を通じて病害虫の発生予察情報を提供するオープンAPIを開発。2023年4月~5月頃の公開に向けて準備が進められている。


全国の予察情報を提供


このオープンAPIは、農林水産省による「令和4年度みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業費補助金等のうちスマート農業の総合推進対策のうち農林水産データ管理・活用基盤強化事業」の一環で構築された、ICTベンダー向けの病害虫発生予察情報APIだ。

農業者はこれまで都道府県のホームページ等から予察情報を探し出す必要があったが、この仕組みによって、普段使用している農業アプリや営農管理ソフトでリアルタイムに情報を取得することが可能になる。

なお、この予察APIは都道府県のホームページで公開されている予察情報を分類・取得項目ごとに振り分けてサーバに保管するが、内容の改編などは行わない。

同社が公開したオープンAPIが取得するデータ項目と形式
営農日誌アプリや営農管理システムとの連携を想定

「FarmChat」に表示された病害虫の予察情報

「FarmChat」が目指す姿


現在は、全国42の都道府県からオープンAPIによる予察情報公開の許諾を得ており、株式会社ファーム・アライアンス・マネジメントが提供する農業ポータルアプリ「FarmChat」と連携した実証実験を行っている段階だ。


株式会社ファーム・アライアンス・マネジメント
https://www.farmalliance.net/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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