ショウワ、北海道大学との共同研究で土壌改良効果を持つ「キトサン」の分画に成功

株式会社ショウワは北海道大学と実施した共同研究で、農業分野での活用が期待されている「キトサン」の分画に成功した。


キトサンとは、エビやカニなどの甲殻類の上皮等から抽出されるキチンからアセチル基を除去した物質。高い抗菌効果を持つのが特長で、土壌改良材(バイオスティミュラント)などへの活用が見込まれている。

分子量の違いで異なる働きをする事実が判明


研究では、北海道大学の戸倉清一名誉教授の協力の下、「キトサン」を酸で溶解し、アルカリ物質を投入して、中性化するまでの過程を観察。すると、分子量が少ない「低分子キトサン」と分子量が多い「高分子キトサン」に分画する様子が確認できたという。

その後、分画した「低分子キトサン」と「高分子キトサン」を詳しく分析してみた結果、分子量の違いで異なる働きをする事実が判明したとのこと。

分子量別の効果・特徴
低分子:農作物の成長促進・活性化効果
高分子:農作物の抗菌・防虫作用効果

現在は、水耕栽培露地栽培の2つを対象にした実験を行っている段階で、「低分子キトサン」を対象に農作物の成長過程をレポートするモニター募集も行っている。

モニター応募の締切は2023年4月20日(木)23時59分まで。詳しくはショウワの公式Twitter(https://twitter.com/Corp_showa)より確認。


株式会社ショウワ
http://www.e-showa.net/
北海道大学
https://www.hokudai.ac.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    川島礼二郎
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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