地方自治体が推薦する生産者と直接売買できるウェブサービス「OWL」が11月より提供開始

レッドホースコーポレーション株式会社(本社:東京都江東区、グループCEO 兼 代表取締役会長 周 泰鳳)は、地方自治体が推薦する優良生産者が、高品質な農水産物をオンライン上で消費者に自由に直接販売できるマーケットプレイス「OWL(アウル)」の提供を2019年11月に開始する。


農水産物の直接売買マーケットプレイス「OWL」

OWLは、オンライン上で生産者が農水産物を消費者に直接販売できるウェブサービス。OWLに参加する生産者はすべて地方自治体が推薦する生産者のため、消費者は安全・安心で高品質な農水産物を購入できる。


OWL内では生産者と消費者がチャットを通じて自由にやり取りできるため、生産者は自身が作った農水産物の良さをアピールしたり、購入を希望する消費者の疑問を解消することも可能。また、生産者自身が自由に価格設定できるため、従来の販売ルートよりも高い収益率を実現することもできる。


提供開始は2019年11月頃。利用料金は、生産者は出品料とツール利用料が無料、消費者は農水産物の購入代金のみ。

サービス提供の背景

従来、国内の生産者で生産される農水産物は、卸売市場、小売業者など複数の流通事業者を通して販売されるのが一般的。この販売ルートで販売する際には、定められた流通規定に従う必要があるため、例え品質が優れていたとしても、規定の範囲に該当しない農水産物はすべて従来の販売ルートで販売できないのが現状だ。

複数の流通事業者を通じて販売するため、流通事業者の流通手数料が差し引かれた金額となる生産者の収益率は低く、また消費者の声も直接届かない。このような状況の中、最近では生産者自身で新たな販路開拓をする動きが見られるが、実現した生産者はごく一部に限られる。

一方、消費者の食品の安全性に対する意識は年々高まりを見せ、食品の安全・安心を求め、特に首都圏や大都市を中心に食材から吟味しこだわりの料理を提供したり、直接農家と契約したりする飲食店が増加している。

同社はこれまで全国25カ所に展開する営業拠点を通じて、ふるさと納税における自治体および事業者への多角的なサポートを展開。現在、約250の地方自治体と、6000を超える生産者・事業者との契約・取引を実現している。

これらノウハウを生かして、今回、OWLの提供を開始する。同社は今後も、OWLの提供を通じて持続可能な「地方創生」の実現に取り組んでいく。

<参考URL>
OWL(アウル) 農家から直接食材を購入できる宅配通販&仕入れサービス
レッドホースコーポレーション株式会社

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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