アイリスグループが農業へ参入、耕作放棄地を活用して米作り
アイリスグループのアイリスアグリイノベーション株式会社は、農家の高齢化や担い手不足の課題を解決するため、農業への参入を発表した。耕作放棄地を活用した水稲栽培に取り組み、米の安定供給や輸出拡大の実現を目指すという。

東日本大震災の発災当時、宮城県にも本社を構えるアイリスグループは甚大な被害を受け、従業員やその家族も被災した。地元企業として営農再開支援と農業復興を目的に、同グループは2013年に精米事業に参入し、東北を中心に提携する農家からの米の買い取りを通じ、農業経営を支援している。
また、米の安定供給体制の強化と普及拡大、新たな雇用創出を目的に、2014年には宮城県亘理町に精米工場を新設し、玄米の調達および精米加工を開始。2022年には復興支援事業の一環として福島県南相馬に工場を新設し、パックごはん用のトレーやフィルムの製造を行っている。これらの取り組みを通じて、資材の生産から玄米の調達・精米・加工・流通・販売までを自社グループ内で担う体制を構築している。
日本の農業の基盤である稲作分野では、生産者の高齢化が進み、担い手不足が一層深刻化している。農林水産省の調査によると、2024年時点で稲作を含む基幹的農業従事者の平均年齢は69.2歳に達し、65歳以上が7割を占めているうえ、全国の農地の約3割では10年後の担い手が決まっていないという。
一方で、海外でも日本産の米関連製品の需要は高まっており、2025年の日本の農林水産物・食品の輸出額は前年比112.8%の1兆7005億円と13年連続で過去最高額を更新。なかでもパックご飯・加工米飯は前年比134.4%で19億円となっている。
しかし、主食用米の価格高騰などの理由から、日本から輸出し販売・消費することを想定して生産される新市場開拓用米の作付状況は、令和7年産(2025年)で前年比81.8%の0.9万haに減少しており、今後の輸出拡大や米の国内の安定供給に向けて作付面積を増加させる必要がある。
こうした課題を背景に、同グループは日本の社会課題解決を事業の軸に据える「ジャパン・ソリューション」の考えに基づき、農業分野へ参入することを決定した。農地リース方式で農地を借り受け、グループ従業員が農業の担い手となることで、高齢化や担い手不足により生じる耕作放棄地を活用し、地域農業の持続可能性の向上を図る。
また、生産した米を自社グループ内で加工・販売できるため、需要に応じて精米・出荷のタイミングを調整することで、市場への安定供給を目指すとしている。これまでと同様に提携先の農家への営農支援も継続。
初年度は「にじのきらめき」を中心に多収品種を栽培し、収穫した米はパックごはんとして日本国内向けに販売予定となっている。面積は計22haでスタートし、全国に規模を拡大することで、中期目標として5年後には計200ha、長期目標として農業DXも推進しながら1000haまで展開を広げる計画だ。輸出用のパックごはんとして活用することも視野に入れてるという。
アイリスグループは今後も、日本の農業振興に寄与するとともに、食品事業の供給体制を強化し、生産者と生活者の双方をつなぐ役割を果たしていくとしている。
アイリスアグリイノベーション株式会社
https://www.iris-agri-innovation.co.jp/

農業分野へ参入し、地域農業の持続化へ
東日本大震災の発災当時、宮城県にも本社を構えるアイリスグループは甚大な被害を受け、従業員やその家族も被災した。地元企業として営農再開支援と農業復興を目的に、同グループは2013年に精米事業に参入し、東北を中心に提携する農家からの米の買い取りを通じ、農業経営を支援している。
また、米の安定供給体制の強化と普及拡大、新たな雇用創出を目的に、2014年には宮城県亘理町に精米工場を新設し、玄米の調達および精米加工を開始。2022年には復興支援事業の一環として福島県南相馬に工場を新設し、パックごはん用のトレーやフィルムの製造を行っている。これらの取り組みを通じて、資材の生産から玄米の調達・精米・加工・流通・販売までを自社グループ内で担う体制を構築している。
日本の農業の基盤である稲作分野では、生産者の高齢化が進み、担い手不足が一層深刻化している。農林水産省の調査によると、2024年時点で稲作を含む基幹的農業従事者の平均年齢は69.2歳に達し、65歳以上が7割を占めているうえ、全国の農地の約3割では10年後の担い手が決まっていないという。
一方で、海外でも日本産の米関連製品の需要は高まっており、2025年の日本の農林水産物・食品の輸出額は前年比112.8%の1兆7005億円と13年連続で過去最高額を更新。なかでもパックご飯・加工米飯は前年比134.4%で19億円となっている。
しかし、主食用米の価格高騰などの理由から、日本から輸出し販売・消費することを想定して生産される新市場開拓用米の作付状況は、令和7年産(2025年)で前年比81.8%の0.9万haに減少しており、今後の輸出拡大や米の国内の安定供給に向けて作付面積を増加させる必要がある。
こうした課題を背景に、同グループは日本の社会課題解決を事業の軸に据える「ジャパン・ソリューション」の考えに基づき、農業分野へ参入することを決定した。農地リース方式で農地を借り受け、グループ従業員が農業の担い手となることで、高齢化や担い手不足により生じる耕作放棄地を活用し、地域農業の持続可能性の向上を図る。
また、生産した米を自社グループ内で加工・販売できるため、需要に応じて精米・出荷のタイミングを調整することで、市場への安定供給を目指すとしている。これまでと同様に提携先の農家への営農支援も継続。
初年度は「にじのきらめき」を中心に多収品種を栽培し、収穫した米はパックごはんとして日本国内向けに販売予定となっている。面積は計22haでスタートし、全国に規模を拡大することで、中期目標として5年後には計200ha、長期目標として農業DXも推進しながら1000haまで展開を広げる計画だ。輸出用のパックごはんとして活用することも視野に入れてるという。
アイリスグループは今後も、日本の農業振興に寄与するとともに、食品事業の供給体制を強化し、生産者と生活者の双方をつなぐ役割を果たしていくとしている。
アイリスアグリイノベーション株式会社
https://www.iris-agri-innovation.co.jp/
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