農産物直販サービス「OWNERS」改め「ukka」、都度購入やサブスク対応で刷新

農水産物・加工品を生産者から直接購入できる「OWNERS」がサービス名を「ukka(ウッカ)」としてフルリニューアルした。欲しいタイミングでの都度購入、定期便、メンバーシップなどの新機能を追加し、消費者と生産者のより深い関係づくりを支援する。


「都度・予約・定期・メンバーシップ」4つの購入方法が利用可能に


2015年12月より運営してきた「OWNERS」は “とっておきの、オーナーになろう” をコンセプトに、予約注文型で食材を購入できる「オーナー制度」のプラットフォームとして、5000名を超える消費者、および100以上の生産者が利用してきた。

今回のリニューアルにより、日々の食卓やギフトなどを含め、「オーナー制度」の枠組みを超えた商品の購入方法と機能を追加。これにより、ユーザーの多様なニーズに対応可能になるだけではなく、生産者の出品数もこれまでの約5倍(リニューアル時点)に増えたという。

リニューアル後の商品の購入方法は以下の通り。
  1. 欲しい商品をいつでも購入できる「都度購入」
  2. 収穫や生産前から事前に予約注文を行う「予約注文」
  3. 気に入った食材が定期的に届く「定期購入(サブスクリプション)」
  4. 生産者の年間会員として、収穫など特別な体験ができる「Farm Membership(オーナー制度)」

これらに加え、同じ生産者から継続的に購入するユーザーは特別価格での購入が可能になるなど、"生産者と深い関係性を持つユーザーがよりお得に利用できる仕組み” を実現している。


今後の展開として、2020年内にユーザー数を現状の5000人から2万5000人(定期課金ユーザー含む)を目指す。ukkaの参加基準を満たすこだわりの生産者の数は、現状の100生産者から300生産者(生産組合などの団体含む)へと事業規模を拡大させていく予定だ。

新サービス名「ukka(ウッカ)」に込めた想い


ukka(ウッカ)の由来は日本の古語の「ウカ」であり、穀物・食物という意味、さらに、昆虫が幼虫やさなぎから成虫になる「羽化」という2つの意味が込められている。食のあり方を根本から変え、価値ある食材とその背景を、食べる人に広く届けていきたいという想いを込めた。



世の中には市場流通に乗らない生産者のこだわり食材が多く存在する。新しくなったukkaは、生産者にファンができることにより経済的に安定する仕組み。生産者の物語や食材ができるまでのストーリーをリアルタイムに消費者に伝える生産レポートや、食材が届いたユーザーからの「ごちそうさまコメント」など、消費者と生産者の双方向のコミュニケーションを実現しようとしている。


OWNERSでは、「作り手や商品の背景を伝える記事」と「予約注文だからこその特別な届け方ができる」という特徴を活かし「受注生産型の長期熟成ホールチーズ」や、「皮ごと食べられる樹上完熟イチジク」など、食材本来の魅力を引き出しながら、生産者が自身のファンを獲得することができた成功事例を多数生み出してきた。

ukkaへのリニューアルにより、生産規模や産地にかかわらず、商品の質や価値を追求する生産者が参加することで、自身の理解者やファンを増やし、継続的な売上を生み出せる環境を作り出していく。


<参考URL>
株式会社ukka(ウッカ)


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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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