摂南大学、2020年より農学部を開設 大阪府内初の農学部が誕生

大阪府寝屋川市にある学校法人 常翔学園 摂南大学(学長:八木紀一郎氏)は、大阪府内では初となる農学部の開設を発表した。


大阪府内 初の農学部として

今回の開設は、同校が文部科学省に提出していた学部設置認可申請書の認可によるもので、グローバルな視点による食と農に関する知識・技能の修得や、農業に関する社会的課題の発見と解決に取り組む人材の養成を目指したものである。

2020年4月に枚方キャンパス内に開設される同学部では、農業生産学科(80名)、応用生物科学科(80名)、食品栄養学科(80名)、食農ビジネス学科(100名)の4つの学科が設けられ、全科目を合わせた初年度の定員は340名となっている。

4つの学科では各専門領域のほか、農業生産や環境・生態系、 バイオ技術、産業創生、食の安全・安心、医療・健康、国際協力支援、豊かな持続可能社会など、農学に関する幅広い知識や技能を学ぶことができる。

また、同校では全学部において少人数での教育を実施しており、農学部では定員の340名に対し64名の教員の着任を予定している。(教員1名あたりの学生数5.3名)

摂南大学農学部 3つの特徴

同校では開設する農学部について以下の特徴を掲げている。

1.都市圏で学べる農学部

枚方キャンパスは、大阪と京都の中間に位置しているため京阪神を中心に近畿一円からの通学や学外実習にとても便利な立地となっている。そのため生産・加工・流通・販売・消費といった、食農ビジネスの一連の流れも実際に現場で体験しながら学べる。

2.食農・バイオ技術のイノベーション創出

理工学部や大阪工業大学の情報科学部、ロボティクス&デザイン工学部(同一学校法人)との連携によるAIやICTIoT技術を活用した先端農業分野の研究が可能。企業との共同研究や、食農ビジネス分野の専門家も含めた経験豊富な専任教員による、機能性食品・加工食品の開発およびゲノム編集など先端技術を活用したバイオ研究にも取り組める。

3.薬学部・看護学部との連携教育・研究

既設の薬学部・看護学部との連携による教育・研究はライフサイエンスキャンパスとしても機能。医療系学部との「食・バイオ・栄養・医療・健康」に関する合同授業や共同研究ができる。同校では今後、農業教育の専門機関として農業の未来を拓く人材の育成を進め、世界の農業が抱えるさまざまな社会的課題にも取り組む考えを示している。


<参考リンク>
学校法人 常翔学園
摂南大学
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
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    北島芙有子
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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