サグリとフェイガー、「水稲栽培における中干し期間の延長」のエビデンスに衛星データを活用する​​実証を開始

サグリ株式会社と株式会社フェイガーは共同で、衛星を活用した「水稲栽培における中干し期間の延長」のエビデンスデータのモニタリング​​実証を2023年10月から山形県の庄内平野で開始する。

「水稲栽培における中干し期間の延長」を行う農業者が衛星データをエビデンスとして活用することで、信頼性高く、高品質なカーボンクレジットを生成することを目指す。


「水稲栽培による中干し期間の延長」とは
J-クレジット制度の新たな方法論のひとつ。水稲栽培における中干しの期間を7日間延長することで、CO2の25倍の温室効果があるメタンガスの発生量を3割削減することができる。

衛星データ活用で高品質なカーボンクレジット生成へ



クオリティの高いカーボンクレジットを生成することは、購入する企業と農家の双方にとって重要なポイントになる。クレジット購入企業にとっては、カーボンオフセットに対する企業の姿勢や方針を購入したクレジットの質で評価されることが一般的だという。

一方、農家にとっては、質の高いクレジットを生成することで販売量が増え、かつ高値で取引されることになり、収益の最大化に直結するといわれている。

今回の実証実験では、クレジットの質を担保する証跡データの信頼性向上やモニタリングの簡便化などを目指す。

サグリは衛星データ×AIで世界の農業と環境課題の解決を目指すスタートアップで、衛星データを活用して圃場の状態を見える化する営農支援アプリ「Sagri」を提供してきた。

また、フェイガーは、農家の脱炭素の取り組み支援およびクレジット化を通した収益化を行う日本初のスタートアップとして、2023年度は10都道府県、20地域、100農家以上を対象としたプロジェクト組成を見込んでおり、2024年度はタイやミャンマーなど海外でのプロジェクトも計画している。

両社は、革新的なアイデアや技術をもったスタートアップ企業を支援し、新ビジネス・サービス開発につなげるための「JAアクセラレータープログラム」に採択されている。

今回の提携で両者の強みを生かすことで、脱炭素の取り組み成果を自治体や各種認証団体などにエビデンスデータと共に申請することがより簡便になり、将来的に質の高いカーボンクレジットの発行を期待できるという。

サグリ株式会社
https://sagri.tokyo/
株式会社フェイガー
https://faeger.company/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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