稲栽培における温室効果ガス削減に向け、BASFと国際稲研究所が提携
ドイツの総合化学メーカーBASFと国際稲研究所(IRRI)は、水稲栽培により排出される温室効果ガスを削減するための提携を開始した。
この取り組みは、両者の水稲栽培の研究拠点があるフィリピン・ラグナ州で行われ、複数の稲作シーズンにわたって実施される予定。
稲は世界で最も幅広く生産されており、毎日約30億人が消費しているが、農業における温室効果ガス総排出量の約10%を世界の水稲生産が占めるとされている。
一方で、水稲栽培は管理の過程で継続的な湛水を行うことによるメタン発生が問題視されていることから、農作物の中で最も温室効果ガスの排出量を削減できる可能性を秘めているという。
両者は今回の提携により、気候変動に配慮した水稲栽培を実現するため、
・直播イネの品種
・窒素固定剤
・施肥・残渣管理
・それぞれの水稲生産者に合わせた新しい防除ソリューション
・交互湿潤乾燥管理(AWD)のような水削減技術
といったことを含む複数のトピックについて調査をしていく予定だ。
さらにIRRIは、温室効果ガス排出量を推定するための新しい計算アルゴリズムを含む、生態生理学モデル「ORYZA(オリザ)」を今回のプロジェクトに適用するため改良に着手。BASFは自社の「AgBalance(アグバランス)」ツールを使用して温室効果ガス排出強度を推定し、IRRIと自社製品のフィールドテストを行いながらデータを取得する。
BASFアグロソリューション事業本部
グローバルマーケティング担当シニアバイスプレジデント
Marko Grozdanovic氏
両者はこの取り組みを「OPTIMA Rice(Optimizing Management for Reduction of GHG in Rice)」と名付け、BASFが掲げる「2030年までに作物生産量1トン当たりのCO2e(二酸化炭素換算値)排出量を30%削減」という目標の実現を目指していくとしている。
BASF
https://www.basf.com
国際稲研究所(International Rice Research Institute)
https://www.irri.org/
この取り組みは、両者の水稲栽培の研究拠点があるフィリピン・ラグナ州で行われ、複数の稲作シーズンにわたって実施される予定。
2030年までに作物生産量1トン当たりのCO2e排出量を30%削減
稲は世界で最も幅広く生産されており、毎日約30億人が消費しているが、農業における温室効果ガス総排出量の約10%を世界の水稲生産が占めるとされている。
一方で、水稲栽培は管理の過程で継続的な湛水を行うことによるメタン発生が問題視されていることから、農作物の中で最も温室効果ガスの排出量を削減できる可能性を秘めているという。
両者は今回の提携により、気候変動に配慮した水稲栽培を実現するため、
・直播イネの品種
・窒素固定剤
・施肥・残渣管理
・それぞれの水稲生産者に合わせた新しい防除ソリューション
・交互湿潤乾燥管理(AWD)のような水削減技術
といったことを含む複数のトピックについて調査をしていく予定だ。
さらにIRRIは、温室効果ガス排出量を推定するための新しい計算アルゴリズムを含む、生態生理学モデル「ORYZA(オリザ)」を今回のプロジェクトに適用するため改良に着手。BASFは自社の「AgBalance(アグバランス)」ツールを使用して温室効果ガス排出強度を推定し、IRRIと自社製品のフィールドテストを行いながらデータを取得する。
BASFアグロソリューション事業本部
グローバルマーケティング担当シニアバイスプレジデント
Marko Grozdanovic氏
農業における炭素排出量削減に向けて大きな前進を遂げるには、新しいテクノロジーやツールをどのように組み合わせれば、より気候変動に配慮した農業を実践できるかを評価する必要があります。イネという主要作物には大幅な炭素削減の可能性があるため、私たちはIRRIのイネ生産システムに関する専門知識活用を通じて連携していきます。
IRRI リサーチディレクター Bas Bouman氏 今回の提携は、メタンやその他の温室効果ガス削減のための大きなチャンスをもたらし、農業者の価値を創造し、アジア、とりわけフィリピンにおけるイネの生産性向上に貢献することでしょう。
両者はこの取り組みを「OPTIMA Rice(Optimizing Management for Reduction of GHG in Rice)」と名付け、BASFが掲げる「2030年までに作物生産量1トン当たりのCO2e(二酸化炭素換算値)排出量を30%削減」という目標の実現を目指していくとしている。
BASF
https://www.basf.com
国際稲研究所(International Rice Research Institute)
https://www.irri.org/
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