AI潅水施肥システム「ゼロアグリ」で「あまおう」 の栽培管理を自動化 福岡市で実証実験

株式会社ルートレック・ネットワークスが開発したAI潅水施肥システム『ゼロアグリ』が、福岡市と福岡地域戦略推進協議会(FDC)が実施する福岡市実証実験フルサポート事業のアグリテック部門に採択された。

受賞式の様子 高島福岡市市長(左)と

福岡市では、AIやIoTなど先端技術を用いて社会課題の解決や生活の質の向上を図るプロジェクトを全国から募集し選出する「実証実験フルサポート事業」を実施している。採択を受けたプロジェクトは、実証フィールドの提供や広報支援が受けられるほか、行政データの提供や規制緩和の検討、助成金の補助などが受けられる。

対象は 「1. 環境計測・制御」「2. 病害虫対策(診断、発生予測、除去)」「3. その他生産者の課題解決に繋がるプロジェクト」の3つで、今回の採択は2019年9月2日~10月7日に募集された応募の中から選出されたもの。

同社が採択を受けたアグリテック部門のほかに、AI多言語音声翻訳システム部門、2019年度随時募集部門があり、計11件のプロジェクトが採択されている。

AI潅水施肥システム 『ゼロアグリ』 × 福岡名産のイチゴ 『あまおう』 


AI潅水施肥システム 『ゼロアグリ』 は、農作物の成長に必要な最適な水分量をAIで算出し、潅水や施肥作業を自動で行うスマート農業システムだ。同社の提案は、福岡県を代表するイチゴの品種である 『あまおう』 の栽培管理の自動化を目指したものだという。

あまおうの栽培は、ITによる自動化ツールの導入が進んでおらず、労力の軽減とノウハウの蓄積が課題といわれている。提案には、 『ゼロアグリ』 をイチゴ生産者の若手部会である 「SDC(ストロベリーディスカッションクラブ)」 に提供し、省力化を推進することが盛り込まれているほか、栽培データの共有による栽培ノウハウの蓄積を進める方針も示されている。

同社では、プロジェクトを通じた若手生産者への支援を継続し、今後は福岡県の名産品である『あまおう』の栽培技術の伝承にも貢献していく考えだ。

他の品種よりも実が大きく糖度も高い「あまおう」

<参考リンク>
株式会社ルートレック・ネットワークス
福岡市実証実験フルサポート事業
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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