AIいちご自動収穫ロボット「ロボつみ」、NTTアグリテクノロジーの実証事業で活用

株式会社アイナックシステムは、同社が提供するいちご自動収穫ロボット「ロボつみ®」が、株式会社NTTアグリテクノロジーの行う実証事業で活用されると発表した。民間企業への提供は初となる。

NTTアグリテクノロジー社圃場

自動収穫ロボットによる省力化と安定栽培の実現へ


株式会社アイナックシステムは、工場と農業の自動化を進める企業。工場の自動化技術やノウハウを活かし、スマート農業製品の開発・製造・販売を行っている。

今回、同社のいちご自動収穫ロボット「ロボつみ」が、NTTアグリテクノロジーが秋田潟上夏秋イチゴファームで行っている実証事業で活用されることが決定した。

「ロボつみ」は、ルートを事前設定しておくことで、トラロープに沿って自動走行するいちごの自動収穫ロボットだ。AIでいちごを10段階評価して大きさを判定し、収穫に適したいちごを選定。果実収穫ハンドで優しく摘み取り、優しく置く。

特許を2件取得していて、収穫労働時間を約60%削減し、いちごに触れずに収穫する事でいちごは従来より約4日程長持ちするという。


また、照明を搭載することで、夜間走行も行える。フル充電状態であれば5時間走行でき、バッテリーを載せ替えることで継続走行も可能。

アイナックシステムは現在、京都府と共同で万願寺とうがらしの自動収穫ロボットの開発も行っている。今後は、いちご自動収穫ロボットのさらなる改善や他作物への展開、段階的な導入台数増加提案などを進めていくとしている。


株式会社アイナックシステム
https://www.inaksystem.co.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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