【2025年最新】 代表的な農業用ドローン&メーカーまとめ
スマート農業の代表的な機器といえば農業用ドローン。ルートや散布範囲を決めて、量などを指定すれば、ほぼ自動飛行で農薬や肥料を散布できてしまいます。
ですが、その手軽さとは裏腹に、高額で種類も多く、どれを選べばいいのか迷っている方も多いでしょう。最近はその技術が戦争等にも使われることもあり、安全保障や技術競争の観点から、純国産のドローンにも注目が集まるようにもなってきました。
そこで本記事では、2025年現在日本国内で入手可能な農業用ドローン・メーカーをご紹介します。ここでは紹介していないメーカーもありますので、用途や目的に応じて、情報収集に役立てていただければ幸いです。
※各機種のスペックは、公式サイトの情報をもとに編集部にて再編成しています。またメーカーによって公表値が異なることから、掲載していない数値なども場合もございます。最新の詳細な情報は、メーカーの公式サイトをご確認ください。
「NTT e-drone Technology」(NTTイードローン)は、NTT東日本、オプティム、WorldLink&Company、NECなどが出資して設立された国産ドローンメーカーです。もともとドローンを自社開発していた会社が母体となっており、ドローンの制御技術などに関しても長い実績を持っています。
ドローンの自動制御の要であるフライトコントローラーも自社開発しており、国産メーカーとしての安心感・信頼感とサポート体制が特徴です。さらに、新たな用途として鳥獣害の監視と対策や、各種他社サービスとの連携などにも積極的に挑戦しています。

マゼックスは、日本の農業用ドローンの黎明期から、現場にフィットするドローンを開発し続けてきた、国産農業用ドローンメーカーです。
通常の2倍ものダウンウォッシュを実現する特許技術や、散布範囲を絞って均一に散布できる性能を有しています。ちょうどいいサイズ感と手頃な価格も相まって、中小規模の農家を中心に多くのユーザーに支持されています。


楽器、バイク、船舶などさまざまな産業機械を開発・製造しているヤマハ発動機は、ドローン登場以前から無人ヘリ「FAZER」シリーズなど、日本の空からの農業を担ってきた老舗メーカーです。
その長年の経験と技術を活かして開発されたドローンは、日本製バッテリーやモーターを採用するなど安全面に配慮され、初心者でも安定した飛行をサポートしてくれます。また、独自開発のシミュレーターを用いた自社アカデミーも全国にあり、農業用ドローンの操縦をいちから始めたい人にも人気です。


東光鉄工は、農家の声から生まれた国産の農業用ドローンメーカーです。シンプル設計、高品質、低価格をウリにしており、肥料・薬剤だけでなく播種にも対応できる散布装置が標準搭載されているのが特徴(※液剤はオプション)。農業に使用するために、実際の運用に必要なオプションをすべて含めたセットも好評です。

世界最大の農業用ドローンのシェアを誇る中国のドローンメーカー。空撮用ドローンとして一気に世界中に普及しましたが、農業用ドローンの分野でも先進的な技術を持っています。
日本国内では、タンク容量が40kgと大型の「AGRAS T50」と、20kgの「AGRAS T25」の2機種が入手可能(2025年7月現在)。散布量・速度・範囲などを指定することで、効率的で無駄のない散布が行えます。また、カメラも搭載しており、飛行中の安全確認や、カメラで撮影した写真・動画によるセンシングも行うことが可能です。


DJIと双璧をなす中国の農業用ドローンメーカーがXAGです。農業分野に特化しており、ドローン以外にもクローラータイプの散布機や運搬機など、さまざまな農業向け製品を開発・販売しています。
そんなXAGのドローンは、コンパクトでありながら強力で効率のいい散布が可能な点が特徴。さらに、ローターが2つでよりコンパクトなモデルなど、独自の進化を続けています。

ROBOTIX JAPANは「ロボット技術で人々の暮らしを豊かで価値あるものに」という理念のもと、農業用ドローンや農業用ロボットなどを開発しています。独自開発のノズルや高圧ポンプなどにより、きめ細やかな散布が可能になっています。

DMTER M10

スマート農業における農業用ドローンの認知度はかなり上がってきましたが、導入コストは100万円以上と簡単に購入できる農機とは言えません。ですが、国や自治体からスマート農業の普及を促すために、導入に向けた補助金が使えることがあります。
参考記事:農業用ドローン導入に活用できる、国・地方自治体の「補助金・助成金」まとめ
https://smartagri-jp.com/smartagri/10761
また、導入にあたって自社の農地だけでは初期コストの回収が難しい面もありますが、周辺の生産者と協力したり、作業代行として請け負うことなども視野に入れることで、農産物以外での農業収入も期待できます。補助金の適用要件の中にも、農作業だけでなく他の生産者の作業代行(コントラクター)活動にふれているものもあります。
特に農業分野のドローンパイロットは全国的に見てもまだまだ不足しています。ドローンの飛行自体は自動航行がメインのため、それほど難しくありませんが、農業特有の作業や農薬の知識、現場の苦労を知っている方がパイロットを務めることは、非常に有利になります。
圃場の静止画・動画撮影によるセンシングも、農薬・肥料散布や播種なども、ほとんどの作業は自動的に行ってくれるドローン。その肉体的・時間的負担軽減の効果は、従来の作業とは比べものになりません。
日本の農業を持続可能にし、その維持と発展を進める上で、なくてはならない分野のひとつと言えます。
ですが、その手軽さとは裏腹に、高額で種類も多く、どれを選べばいいのか迷っている方も多いでしょう。最近はその技術が戦争等にも使われることもあり、安全保障や技術競争の観点から、純国産のドローンにも注目が集まるようにもなってきました。
そこで本記事では、2025年現在日本国内で入手可能な農業用ドローン・メーカーをご紹介します。ここでは紹介していないメーカーもありますので、用途や目的に応じて、情報収集に役立てていただければ幸いです。
※各機種のスペックは、公式サイトの情報をもとに編集部にて再編成しています。またメーカーによって公表値が異なることから、掲載していない数値なども場合もございます。最新の詳細な情報は、メーカーの公式サイトをご確認ください。
NTT e-drone Technology
「NTT e-drone Technology」(NTTイードローン)は、NTT東日本、オプティム、WorldLink&Company、NECなどが出資して設立された国産ドローンメーカーです。もともとドローンを自社開発していた会社が母体となっており、ドローンの制御技術などに関しても長い実績を持っています。
ドローンの自動制御の要であるフライトコントローラーも自社開発しており、国産メーカーとしての安心感・信頼感とサポート体制が特徴です。さらに、新たな用途として鳥獣害の監視と対策や、各種他社サービスとの連携などにも積極的に挑戦しています。
AC102

サイズ(展開時):全長935mm×全幅935mm×高さ676mm
サイズ(収納時):全長611mm×全幅560mm×高さ676mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):12.7kg
積載可能重量:8.0kg
最大飛行時間:2.5ha/30分
価格:要問い合わせ
URL:https://www.nttedt.co.jp/ac102
サイズ(収納時):全長611mm×全幅560mm×高さ676mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):12.7kg
積載可能重量:8.0kg
最大飛行時間:2.5ha/30分
価格:要問い合わせ
URL:https://www.nttedt.co.jp/ac102
マゼックス
マゼックスは、日本の農業用ドローンの黎明期から、現場にフィットするドローンを開発し続けてきた、国産農業用ドローンメーカーです。
通常の2倍ものダウンウォッシュを実現する特許技術や、散布範囲を絞って均一に散布できる性能を有しています。ちょうどいいサイズ感と手頃な価格も相まって、中小規模の農家を中心に多くのユーザーに支持されています。
飛助15

サイズ(展開時):全長1280×全幅1280×高さ690mm
サイズ(収納時):720×800×770mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):23.83kg
タンク容量:15リットル
最大散布範囲:1.5ha/1フライト
価格:125万円〜
URL:https://mazex.jp/product/tobisuke15
サイズ(収納時):720×800×770mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):23.83kg
タンク容量:15リットル
最大散布範囲:1.5ha/1フライト
価格:125万円〜
URL:https://mazex.jp/product/tobisuke15
飛助mini

サイズ(展開時):990×990×548㎜
サイズ(収納時):515×585×548㎜
離陸重量(タンク・バッテリー含む):16kg
タンク容量:7リットル
最大散布範囲:87a/1フライト
価格:99万円〜
URL:https://mazex.jp/product/4809
サイズ(収納時):515×585×548㎜
離陸重量(タンク・バッテリー含む):16kg
タンク容量:7リットル
最大散布範囲:87a/1フライト
価格:99万円〜
URL:https://mazex.jp/product/4809
ヤマハ発動機
楽器、バイク、船舶などさまざまな産業機械を開発・製造しているヤマハ発動機は、ドローン登場以前から無人ヘリ「FAZER」シリーズなど、日本の空からの農業を担ってきた老舗メーカーです。
その長年の経験と技術を活かして開発されたドローンは、日本製バッテリーやモーターを採用するなど安全面に配慮され、初心者でも安定した飛行をサポートしてくれます。また、独自開発のシミュレーターを用いた自社アカデミーも全国にあり、農業用ドローンの操縦をいちから始めたい人にも人気です。
YMR-II

サイズ(展開時):1,970mm×2,157mm×786mm
サイズ(収納時):733mm×626mm×786mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):26.5kg
タンク容量:10リットル(粒剤・液剤ともに)
価格:要問い合わせ
URL:https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/ymr/
サイズ(収納時):733mm×626mm×786mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):26.5kg
タンク容量:10リットル(粒剤・液剤ともに)
価格:要問い合わせ
URL:https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/ymr/
YMR-08

サイズ(展開時):2181mm×1923mm×669mm
サイズ(収納時):1799mm×559mm×786mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):26.5kg
タンク容量:10リットル(粒剤・液剤ともに)
価格:要問い合わせ
URL:https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/multi/
サイズ(収納時):1799mm×559mm×786mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):26.5kg
タンク容量:10リットル(粒剤・液剤ともに)
価格:要問い合わせ
URL:https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/multi/
東光鉄工
東光鉄工は、農家の声から生まれた国産の農業用ドローンメーカーです。シンプル設計、高品質、低価格をウリにしており、肥料・薬剤だけでなく播種にも対応できる散布装置が標準搭載されているのが特徴(※液剤はオプション)。農業に使用するために、実際の運用に必要なオプションをすべて含めたセットも好評です。
TSV-AQ3

サイズ(展開時):2110×2127×555mm
サイズ(収納時):1280×1280×550mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む): 8リットル
タンク容量:20kg (液剤)、25kg(粒剤)
最大散布範囲:1.25ha/1フライト
価格:164万7800円(バッテリー4本) ※セット価格
URL:https://tokouav.jp/tsv-aq3/
サイズ(収納時):1280×1280×550mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む): 8リットル
タンク容量:20kg (液剤)、25kg(粒剤)
最大散布範囲:1.25ha/1フライト
価格:164万7800円(バッテリー4本) ※セット価格
URL:https://tokouav.jp/tsv-aq3/
DJI
世界最大の農業用ドローンのシェアを誇る中国のドローンメーカー。空撮用ドローンとして一気に世界中に普及しましたが、農業用ドローンの分野でも先進的な技術を持っています。
日本国内では、タンク容量が40kgと大型の「AGRAS T50」と、20kgの「AGRAS T25」の2機種が入手可能(2025年7月現在)。散布量・速度・範囲などを指定することで、効率的で無駄のない散布が行えます。また、カメラも搭載しており、飛行中の安全確認や、カメラで撮影した写真・動画によるセンシングも行うことが可能です。
DJI AGRAS T50

サイズ(展開時):2800×3085×820mm
サイズ(収納時):1115×750×900mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):103kg
タンク容量:40リットル(液剤)、75リットル(粒剤)
価格:要問い合わせ
URL:https://ag.dji.com/jp/t50
サイズ(収納時):1115×750×900mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):103kg
タンク容量:40リットル(液剤)、75リットル(粒剤)
価格:要問い合わせ
URL:https://ag.dji.com/jp/t50
DJI AGRAS T25

サイズ(展開時):2585×2675×780 mm
サイズ(収納時):1050×690×820 mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):59.1kg(液剤)、58.5 kg(粒剤)
タンク容量:20リットル(液剤)、35リットル(粒剤)
価格:要問い合わせ
URL:https://ag.dji.com/jp/t25
サイズ(収納時):1050×690×820 mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):59.1kg(液剤)、58.5 kg(粒剤)
タンク容量:20リットル(液剤)、35リットル(粒剤)
価格:要問い合わせ
URL:https://ag.dji.com/jp/t25
XAG
DJIと双璧をなす中国の農業用ドローンメーカーがXAGです。農業分野に特化しており、ドローン以外にもクローラータイプの散布機や運搬機など、さまざまな農業向け製品を開発・販売しています。
そんなXAGのドローンは、コンパクトでありながら強力で効率のいい散布が可能な点が特徴。さらに、ローターが2つでよりコンパクトなモデルなど、独自の進化を続けています。
XAG P100 Pro

サイズ(展開時):2927×2868×323mm
サイズ(収納時):893×1095×45mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):50kg
タンク容量:50kg (液剤)、80kg(粒剤)
最大散布範囲:19ha/1時間(液剤・畑)、2ha/1時間(液剤・果樹)
価格:要問い合わせ
URL:https://www.xa.com/jp/specs/p100pro/specs
サイズ(収納時):893×1095×45mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む):50kg
タンク容量:50kg (液剤)、80kg(粒剤)
最大散布範囲:19ha/1時間(液剤・畑)、2ha/1時間(液剤・果樹)
価格:要問い合わせ
URL:https://www.xa.com/jp/specs/p100pro/specs
ROBOTIX JAPAN
ROBOTIX JAPANは「ロボット技術で人々の暮らしを豊かで価値あるものに」という理念のもと、農業用ドローンや農業用ロボットなどを開発しています。独自開発のノズルや高圧ポンプなどにより、きめ細やかな散布が可能になっています。
DMTER M6

サイズ(展開時):1576×1261×468mm
サイズ(収納時):650×622×468mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む): 17.8kg
タンク容量:6ℓ (液剤)
最大散布範囲:75a/1フライト
価格:要問い合わせ
URL:https://robotixjapan.com/product/dmter-m6
サイズ(収納時):650×622×468mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む): 17.8kg
タンク容量:6ℓ (液剤)
最大散布範囲:75a/1フライト
価格:要問い合わせ
URL:https://robotixjapan.com/product/dmter-m6
DMTER M10

サイズ(展開時):1880×1840×680mm
サイズ(収納時):715×680×430mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む): 26.9kg
タンク容量:10ℓ (液剤)
最大散布範囲:1ha/1フライト
価格:要問い合わせ
URL:https://robotixjapan.com/product/dmter-m6
サイズ(収納時):715×680×430mm
離陸重量(タンク・バッテリー含む): 26.9kg
タンク容量:10ℓ (液剤)
最大散布範囲:1ha/1フライト
価格:要問い合わせ
URL:https://robotixjapan.com/product/dmter-m6
まだまだ足りない農業用ドローンの“担い手”
スマート農業における農業用ドローンの認知度はかなり上がってきましたが、導入コストは100万円以上と簡単に購入できる農機とは言えません。ですが、国や自治体からスマート農業の普及を促すために、導入に向けた補助金が使えることがあります。
参考記事:農業用ドローン導入に活用できる、国・地方自治体の「補助金・助成金」まとめ
https://smartagri-jp.com/smartagri/10761
また、導入にあたって自社の農地だけでは初期コストの回収が難しい面もありますが、周辺の生産者と協力したり、作業代行として請け負うことなども視野に入れることで、農産物以外での農業収入も期待できます。補助金の適用要件の中にも、農作業だけでなく他の生産者の作業代行(コントラクター)活動にふれているものもあります。
特に農業分野のドローンパイロットは全国的に見てもまだまだ不足しています。ドローンの飛行自体は自動航行がメインのため、それほど難しくありませんが、農業特有の作業や農薬の知識、現場の苦労を知っている方がパイロットを務めることは、非常に有利になります。
圃場の静止画・動画撮影によるセンシングも、農薬・肥料散布や播種なども、ほとんどの作業は自動的に行ってくれるドローン。その肉体的・時間的負担軽減の効果は、従来の作業とは比べものになりません。
日本の農業を持続可能にし、その維持と発展を進める上で、なくてはならない分野のひとつと言えます。
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