暖冬の影響で野菜がアツい! 農水省が実施する「野菜を食べよう」プロジェクトとは?

冬になると毎年のように野菜の値段の高騰が騒がれるが、どうやら今年は状況が違うようだ。

暖冬の影響で安くなっている野菜をたくさん食べてもらうべく農林水産省が1月28日に「野菜を食べよう」プロジェクトをスタート。今回は、農水省を中心に実施されている取り組み内容や、旬の野菜の価格動向、さらに新型コロナウイルスによる輸入野菜の影響などを紹介していく。



「野菜を食べよう」プロジェクトって?

農林水産省によれば、一人あたりの1日の野菜摂取量の目標は350gとされている。しかし実際の平均摂取量は280gと大きく下回っていて、野菜不足の傾向にある。

今年は暖冬の影響で全国的に野菜の生育や収穫時期が早まったことで野菜の価格が下がっていることから、農林水産省は野菜の消費拡大を目指して「野菜を食べよう」プロジェクトを実施。8品目ある公表品目の価格動向の調査やおすすめ野菜の紹介、プロジェクトに賛同し野菜の消費拡大に取り組む企業の募集も行っている。

主な取り組みは以下のようなものだ。

・消費者に対する取り組み

農林水産省公式FacebookやTwitter等を通じて、お手頃価格の野菜とメニューを紹介。
さらに、週1回行われる「食品価格動向調査」、「生育状況及び価格見通し」の公表時に併せて、お手頃価格の野菜を使ったメニューも紹介している。


・事業者団体に対する取り組み

外食事業者に対しては、野菜をたくさん使ったメニュー、野菜の使用量を増加させたメニューを依頼。
食品加工事業者に対しては、野菜使用量を増加させた商品の製造依頼。
販売店に対しては、野菜使用量を増加させた総菜等の販売依頼などを行っている。

・農林水産省内各食堂での取り組み

農水省の食堂内でも、野菜をたくさん使ったメニューの依頼をしているという。



例えば野菜サポーターとなっているカゴメ株式会社では、「あと60g」と題して、摂取目標量である350gを達成させるメニューを画像で紹介している。

また「ベジチェック」という手のひらをセンサーにかざすだけで野菜の充足度を簡単にチェックできる機器を導入し、2月29日に全国7エリアでの体験イベントを開催予定だ。

いまが旬のお手頃野菜

いまお手頃に買うことができる野菜には以下のようなものが挙げられる。

・大根
・白菜
・キャベツ
・レタス
・ばれいしょ


旬の野菜がいずれも、平年と比べて全体的に安くなっている。

新型コロナウイルスによる輸入減と国産野菜の影響は?

国内の旬の野菜が安くなっている一方で、世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響による輸入量の激減が取りざたされている。実際、卸売市場における中国産野菜の方が、国産野菜よりも割高になってきているという。

かといって、業者として国産野菜に切り替えるという判断も簡単にはいかない。ちょうど中国の春節対応で早めに輸入在庫を確保していたことで、輸入野菜の在庫がまだまだ潤沢ということと、加工業者としては皮むきなどの作業を輸入野菜に合わせていることから、簡単に国産には合わせられないという事情があるようだ。

消費者にとってはうれしい国産野菜相場の安値安定だが、グローバルな市場で見ると必ずしも喜べない状況がまだまだ続きそうだ。


農林水産省 「野菜を食べよう」プロジェクト
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html
野菜サポーター カゴメ株式会社
https://www.kagome.co.jp/statement/health/yasaiwotorou/
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WRITER LIST

  1. 松橋充悟
    松橋充悟(まつはし じゅうご)北海道十勝在住。高校卒業後にJAに入組。農業に触れていく中で、生産者の求めていることと『スマート農業』の取り組みに乖離を感じ、自分が農薬散布のドローンを活用した防除のプロセスモデルを作れればと思い、転職して農薬散布のドローンを始めました。現場の声を聴きながら協力していただき、ドローンの可能性を広げていきたいと思います。趣味は音楽。
  2. 平沢あや子
    料理家・フードコーディネーター・食育指導士・米粉マイスター 。 広告・雑誌・webなどの料理制作&スタイリング、企業へのレシピ提供、商品開発、メニュープランニングなどを手がける傍ら、自宅にて料理教室を主宰。
  3. かくやさゆり
    サンマルツァーノトマトに出会い家庭菜園を始めた半農半ライター。農業、食、アウトドアを中心にライターとして活動中。主に固定種の野菜を育てています。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎(かわしまれいじろう)。1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    農学系の兼業ライター。某大学農学部、某農業レストラン、某飲料会社商品企画を経て、現在は某マルシェアプリでwebマガジン編集として働きながら、猫様のお世話をしている。