用語辞典

落水(らくすい)

落水とは、水田に張った水を抜くこと。収穫前に行い、土壌を乾燥させることが目的。病害虫防止にも役立つ。

Raspberry Pi(らずべりーぱい)

低消費電力がウリのARMプロセッサーを搭載したシングルボードタイプの小型コンピューター。略称は「ラズパイ」。ユーザー自身でIoT機器の制御などを簡単に行うことができることから、農業用センサーの制御などに活用している農家も増えている。英国ラズベリーパイ財団が開発しており、バージョンも徐々に増えている。

RACコード(らっくこーど)

RACコードとは、農薬ごとに作用分類したコードのこと。長期間使用することで生じる薬剤抵抗性に対して、生産者がローテーションを行う際に、作用の異なる農薬を選ぶ際に役立つ。目的に応じて、殺虫剤(IRAC)、殺菌剤(FRAC)、除草剤(HRAC)に分けられる。

令和の米騒動(れいわのこめそうどう)

「令和の米騒動」とは、2024年(令和6年)に急激に発生した米の価格高騰と在庫不足により、駆け込み需要や買い占めが起きた一連の減少を、江戸時代の「米騒動」になぞらえた言葉。発端は宮崎県で起きた南海トラフ地震の噂とされ、円安に伴う外国人観光客の増加や、米以外の食品の価格高騰など、複合的な理由とされている。これを機に、食用米の在庫不足、政府備蓄米の放出などの米に関わる世論が巻きおこった。

レベニューシェア(れべにゅーしぇあ)

成功報酬型の契約のこと。一定の報酬は保証した上で、利益が増えた際にその利益の一部を上乗せして支払うというもの。主にIT業界などの契約方法として用いられており、初期コストの抑制、収益が不透明な事業などで、労使ともにリスクを分散できる。

連作障害(れんさくしょうがい)

連作障害とは、同一品種や禁煙の植物を同じ場所で繰り返し栽培すると、生育不良になる現象のこと。土壌中の成分の過剰・欠乏や、特定の病原体による影響などが考えられる。

6次産業(ろくじさんぎょう)

1次産業従事者が、その生産(1次産業)に限らず、さらに加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)を担うこと。作物のブランド化による差別化や仲買不要の販売方法で、生産者の所得向上が期待されている。

露地栽培(ろじさいばい)

作物を屋外で栽培する方法。天候の状況を非常に受けやすいため、近年施設栽培が注目されている。

ロールベーラー(ろーるべーらー)

ロールベーラーとは、牧草やワラなどをロール状にまとめるための作業機。牧場などで見かけられる家畜の寝床にするためにまとめた麦稈(ばっかん)ロールや、家畜のエサにするためにラップでまとめた牧草ロールなどを作れる。

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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