炊き込みごはんは日持ちする? 冷凍保存方法やNG具材を紹介!

管理栄養士の大槻万須美です。

春にはたけのこやまめごはん、秋には栗やきのこごはんなど、季節の食材を使った炊き込みごはんは絶品ですよね。

今回は、知っているようで知らない、炊き込みごはんの衛生面で気を付けたいことをまとめました。

最適な保存方法のほか、保存や日持ちに向かないNG具材についてもご紹介します。

炊き込みごはんは日持ちする?



しょうゆや食塩で味付けをしている炊き込みごはんは、塩分の殺菌作用で白ごはんにくらべて日持ちする気がしますが、実はそうではありません。

特に炊き込みごはんの食中毒の原因となる細菌は、「栄養」「水分」「温度」の条件がそろうほど増殖しやすくなります。

炊き込みごはんは、

・具材に水分が多いものがある
・調味料の塩分で具材から水分が出やすい
・具材を加えることで栄養価が高まる
・具材の種類が多いと、その分食中毒菌が付着しているリスクが高い

などの理由により、白ごはんに比べて傷みやすいといわれているのです。

見た目やにおいなどによって気付きやすい「腐敗」だけでなく、様子にはほとんど変化が見られなくても食中毒菌が増殖していたり毒素が発生したりしていることがあるため、注意が必要です。

特にやってはいけないのが、炊飯器の電源を切った状態で、炊き込みごはんをお釜の中に入れたままにしておくこと

ほとんどの菌は10℃から60℃の温度帯で増殖するとされていますが、体温に近い35℃付近が最も増殖しやすい、リスクの高い温度帯といわれており、この温度帯を素早く通過することで、菌の増殖のリスクを減らすことができます。

しかし、炊飯器は電源を入れた状態では高温で保温していますが、電源を切ると少しずつ温度が下がっていきます。菌の増殖しやすい温度を長い時間をかけて通過することになってしまい、食中毒のリスクが高まってしまうのです。

炊き込みごはんは炊き立ての状態で取り出して、冷凍庫または冷蔵庫で保存するようにしましょう。

おすすめは冷凍保存! ポイントは?


炊き込みごはんの一番のおすすめ方法は、冷凍保存です。

炊き立ての炊き込みごはんは、熱いうちに1食分ずつラップにくるみ、保存袋に入れて冷凍庫へ。1~2週間保存することができますよ。

ちなみに冷蔵庫では1~2日程度するとパサつきやすくなってしまいます。

炊き込みごはんの冷凍保存のポイント


・空気を抜くようにラップで包みましょう。

・早く温度が下がるように熱伝導のよい金属製のバットやアルミホイルを敷いて冷凍しましょう。

・具材にこんにゃくや油揚げは向いていません。こんにゃくは冷凍すると悪くなってしまい、解凍しても元に戻りません。また、油揚げは酸化しやすく風味も劣化しやすいためあまりおすすめしません。

・野菜の切り方を工夫しましょう。繊維質の多い根菜類は、筋っぽい食感になることがあります。繊維を断ち切るようにして、千切りや薄切りなど小さめにカットしておくとよいでしょう。

NG具材は? 炊き込みごはんの衛生面で気をつけたいこと



炊き込みごはんの傷みやすさは、季節や具材によっても変わります。

魚介類・肉類・卵・いも・栗・きのこなどは特に傷みやすいといわれる食材ですが、根菜や青菜・油揚げなどどんな食材でも傷みの原因になり得ます。

炊き込みごはんの衛生面でのポイント


・お米の浸水は冷蔵庫で。具材と調味料を入れたらすぐに炊飯しましょう。

・ごぼうやにんじんなどの根菜は皮をむいてさらに洗い、また葉物野菜は水をためて根の部分までしっかりと洗いましょう。さらに、下ゆでをすることで、食材に付着した細菌数を軽減できると考えられます。

・炊き立てのうちに保存しましょう。


梅雨時期(5月~6月)と夏(7月~9月)は湿度や気温が高く、細菌が増えやすいため、特にこの時期は細菌性の食中毒の発生件数が増加する傾向にありますが、食中毒は年間を通して発生しています。

炊き込みごはんの衛生面には常日頃から気をつけるようにしたいですね。

農林水産省「食中毒は年間を通して発生しています」日本家政学会誌「炊き込みご飯に使用するにんじんおよびごぼうの細菌汚染状況」(pdf)
大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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