炊飯器の炊飯予約、お米は何時間水につけっぱなしでもいいの?

管理栄養士の大槻万須美です。

洗米・吸水・炊飯。ごはんを炊くには時間がかかるため、食事の時刻に合わせてタイミングよく炊き立てのごはんをいただくためには、炊飯器の予約機能が便利です。

でも、お米を長時間水につけたままにしていて、おいしさや食中毒の観点から大丈夫なのか気になりますよね。

予約は何時間先までいいのか……といった疑問への解説とともに、予約機能を上手に使うコツについてもお伝えします。


炊飯器の予約は何時間までOK?


炊飯器の予約機能はとても便利ではありますが、気になるのが、どのくらいの時間お米を炊かずに水につけたまま置いておいてもよいのか、ということ。

特に食中毒には細心の注意を払いたいですよね。

食中毒菌発育の三要素は「水分」「栄養」「適温」といわれており、お米を吸水させているときには、菌の繁殖に欠かせない「水分」と「栄養」がそろっているため、菌が増殖しやすい状態にあるといえます。

菌が繁殖しやすい「適温」については、ほとんどの菌は10℃から60℃の温度帯で増殖するとされており、35℃付近が一番増殖しやすい温度帯といわれています。

お米の状態や細菌の種類、混入の程度、室温、炊飯の状況などによりかなり幅があり、高温で炊飯する際に死滅する細菌もあるとはいえ、加熱では破壊されない毒素が残っていたり、炊飯する前に長時間水につけていたことですでに菌が増殖して米が傷んでしまっている場合には、炊飯しても食べられる状態に戻ることはありません。

また、おいしさの面でも、予約時間を長くとりすぎると影響が。

お米は30分~1時間ほど水に浸すことでうまみの形成や芯のないごはんに炊き上げることができるのですが、吸水時間が長くなりすぎると、ごはんがやわらかくなったり、べちゃついた仕上がりになってしまうことがあります。

また、雑菌が繁殖していない場合でも、予約時間が夏場など水温が高いときは8時間以上、冬場は13時間以上に及ぶとお米が発酵し、においの原因になってしまうといわれています。

そのため、夏場など水温を低く保てない状態であれば、室温などにもよりますが、予約時間は3~4時間は超えないようにしておく方がよいでしょう。


予約機能を上手に使うコツ


衛生面やおいしさにこだわるためにも予約機能を上手に使いこなしましょう。

① 水は少なめ、かためモードに


予約機能を使うと、お米を水に浸す時間が長くなることで炊き上がりがやわらかくなることがあります。

ごはんがやわらかいときは、次回から水を少なめに(炊飯器の水位線より1~2mm程度)、炊き分けができる場合はかためモードの設定にしておくことがおすすめです。

② 冷水で洗米し、氷と冷水を入れる


夏場の予約設定で水温が高くなりそうな場合は、冷やした水で洗米し、お米の上に氷を入れてから炊飯器の水位線まで冷水を注ぐことで、水温が低い状態の時間を延ばすことができます。

③ 酢や梅干しを入れて炊く


酢や梅干しを入れておくと菌の増殖をある程度防ぐことができるといわれています。酢はお米1合に対して大さじ1/2、梅干しは1個が目安です。

また、どうしても予約時間が長くなってしまう場合は、

・炊き上がり時間を前倒し。予約時間を短くとって保温時間を長めにする(保温時間は5~6時間まで)

・予約機能を使わず、洗米後冷蔵庫で内釜ごと吸水させておき、早炊きモードで炊飯する(多くの早炊きモードでは吸水時間が省略されており30分前後で炊飯できます)

こともおすすめですよ。

ちなみに、炊き込みご飯やおこわは、時間がたつと調味料が沈殿してしまうため、予約機能を使うとうまく炊けないことが多いようです。調味料を加えたらすぐに炊くようにしましょう。


パナソニック「予約時間は「炊き上がる時間」なのか、「スタート」する時間なのか」
https://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/17344/kw/%E4%BA%88%E7%B4%84/p/1717
タイガー「炊飯器の保温機能の温度は?低温調理はできるの?炊飯器を有効に活用しよう」
https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/feature/rice-cooker/takitate50/12/
米穀安定供給確保支援機構Q&A
https://www.komenet.jp/faq/ip14.html

大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。


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  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
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    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
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    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。