用語辞典

日本農業検定(にほんのうぎょうけんてい)

日本農業検定とは、全国農業観光協会が運営する、栽培・農業全般・環境・食の重点4分野の基礎知識の習得を目的とした試験制度。1級から3級まであり、毎年1月に実施される。試験はオンラインで行われている。

認定就農者(にんていしゅうのうしゃ)

新たに農業を始めることを都道府県知事より認可された者のこと。認可者は資金の貸付支援等が得られる。

認定農業者(にんていのうぎょうしゃ)

積極的に農業経営の改善に努めていることを市町村から認定された者のこと。農業経営改善計画書を作成し、認められる必要がある。認可者は農地・資金・税制面で様々な支援が得られる。

農家民宿(のうかみんしゅく)

農家民宿とは、旅館業法に基づく簡易宿泊営業のこと。その中でも、農林漁業体験民宿として区分されている。経営者は農林漁業者である必要があり、農林漁業体験を提供することが前提。規模は客室延べ床面積33平方メートルを境に、大規模と小規模に分けられる。宿泊料金を受け取ることができ、食事の提供も可能だが、旅館業法、食品衛生法などの届出も必要となる。似た言葉に「農家民泊」があるが、別のもの。

農家民泊(のうかみんぱく)

農家民泊とは、法的な許可申請などなしに、農家が自宅などを提供して宿泊などのサービスを提供するもの。旅館業法に定められた業態ではなく、宿泊料金は受け取ることができないかわりに、各種の届出などもなしに運営することができる。似た言葉に「農家民宿」があるが、別のもの。

農業委員会(のうぎょういいんかい)

農地等の利用の最適化を目的に、農地委員会・農業調整委員会・農業改良委員会の3つを統合して1951年に発足した行政委員会。農地の売買や貸借の許可、遊休農地に対する措置等を行っている。

農業改良助長法(のうぎょうかいりょうじょちょうほう)

農業の更なる発展を目指して、試験研究機関の設置やその助成金などについて定めた法律。

農業機械化促進法(のうぎょうきかいかそくしんほう)

農業の機械化による生産性の向上を目指して、高性能な農機具の開発導入の促進や、検査制度について定めた法律。戦後1953年に作物の安定供給を目的に制定されたが、時代の流れにより2018年4月に廃止された。

農業共済組合(のうぎょうきょうさいくみあい)

自然災害時、農作物・果樹・家畜等が受けた被害による農家の損害を共済金によって補填する共済組合。農地面積によっては自動的に加入となる。

農業協同組合(のうぎょうきょうどうくみあい)

農家同士の相互扶助を目的として、農家の生活や営農の支援を行う協同組合。農業に必要な共同利用施設を設置したり、資材を共同購入することで単価を抑える等の支援を行っている。

農業近代化資金融通法(のうぎょうきんだいかしきんゆうずうほう)

農業経営の近代化のために融資機関が農業従事者に貸付ける資金について、国がその利子を補うこと等を定めた法律。長期かつ低金利の融資を実現することが目的である。

農業経営基盤強化準備金制度(のうぎょうけいえいきばんきょうかじゅんびきんせいど)

経営所得安定対策等の交付金を計画的な農業経営の基盤強化に活用する制度のこと。交付金をこの準備金として積み立てると、個人は必要経費、法人は損金として算入することができるため所得税を抑えられる。

農業経営基盤強化促進法(のうぎょうけいえいきばんきょうかそくしんほう)

効率的かつ安定的な農業経営を確立とその経営主体の増進を目的に、各市町村が行う制度や事業措置について定めた法律。認定農業者制度や青年等就農計画制度、利用権設定等促進事業等について規定がある。

農業経営塾(のうぎょうけいえいじゅく)

農業従事者を対象に、マーケティングや組織運営、経営ノウハウを教える場。作物の栽培についての知識・技術だけでなく、優れた経営感覚を身に付けることで次世代農業の担い手を育成することが目的である。2018年度は全国21か所で開講予定である。

農業コンサルティング(のうぎょうこんさるてぃんぐ)

農業コンサルティングとは、農業の効率化や付加価値向上に特化したコンサルティング。データ分析や技術指導、販売ルートの確保、新規就農や農家の法人化の支援など、活動の内容は多岐にわたる。

農業災害補償法(のうぎょうさいがいほしょうほう)

自然災害で、農作物・畜産物・農業施設等が受けた被害による農業従事者の損害を補填する保険制度について定めた法律。

農業振興地域の整備に関する法律(のうぎょうしんこうちいきのせいびにかんするほうりつ)

総合的に判断して農業の振興が必要であると認められる地域の土地整備について、計画的に推進するための施策等を定めた法律。

農業女子プロジェクト(のうぎょうじょしぷろじぇくと)

農業女子プロジェクトとは、農林水産省が主導する、女性農業者が日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵を様々な企業の技術・ノウハウ・アイデアなどと結びつけ新たな商品やサービス、情報を創造し、社会に広く発信していくプロジェクト。

農業法人(のうぎょうほうじん)

農業経営をする法人のこと。法人化のメリットとして、経営管理能力・対外信用力の向上、経営発展、福利厚生の充実、さらに近年問題となっている経営継承の円滑化などがある。

農事組合法人(のうじみあいほうじん)

農業の共同経営と共同利用施設の設置等を目的とした組合法人。3人以上の農業従事者による発起が必要である。

農地バンク(のうちばんく)

農地バンクとは、2014年度に全都道府県に設置された農地の中間的受け皿で、農地を貸したい人と借りたい人をマッチングする仕組みのこと。正式名称は「農地中間管理機構」。貸主に対しては賃料が支払われ耕作放棄地になる心配がなくなり、借主にとっては農家などと直接交渉することなくニーズに合わせて借りることができる。

農地法(のうちほう)

農業の基盤である農地を限られた資源と捉え、農地転用の規制や農地の権利取得の促進などについて定めた法律。

農福連携(のうふくれんけい)

農福連携とは、農業と福祉が協力し合う取り組みのこと。主に、農業において人の手が必要なさまざまな作業を、授産施設などで仕事をしている福祉の対象者に依頼するケースが多い。自然の中でイキイキと仕事ができ、自分の作業に没頭できるなど、農福双方にとってメリットが大きいと言われている。

農薬取締法(のうやくとりしまりほう)

農作物の安全性を確保するため、農薬の登録制度や販売・仕様の規制について定めた法律。

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WRITER LIST

  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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