美味しいお米ってどうやって選ぶの?「米・食味分析鑑定コンクール」をごはんソムリエが解説!

料理研究家でごはんソムリエの秋元です。この連載ではお米を美味しく食べるために“知っておくと役に立つお話”やレシピをお伝えします。

自宅で食事をする機会が多くなった今、手間をかけずに料理をしたいという気持ちとともに、食材選びにも目が向くようになった方も多いと思います。

このような時期だからこそ、コンクールで賞をとっているお米をご自宅で食べていただくのも良いと思います。

そこで今回は、私も審査員として出席することもあるお米のコンクール、「米・食味分析鑑定コンクール」についてご紹介いたします。


米・食味分析鑑定コンクールとは?

日本で開催されているお米コンクールの中では最も大きなもので、5000以上のお米が国内外から出品されています。

コンクールでは、1次審査、2次審査を経て、選ばれたお米が審査員によって官能(食味)審査されています。食味に重きを置いたコンクールで、毎年開催地を変えてさまざまな米どころで開催されているのも特徴のひとつです。

審査方法は?

【1次審査】
2つの機械を使い、お米の美味しさを数値化した「食味スコア」、整った形をしている米粒の割合を示す「整粒値」が測定され、一定数値以上のものだけが2次審査へと進みます。

【2次審査】
1次とは異なる機械を使い、再び美味しさを数値化した「味度値」を計測。1次審査と2次審査を合計して上位のお米が選ばれ、最終審査へ。

【最終審査】
すべて同じ炊飯器を使用し、厳しい基準で炊飯されたお米を審査員が官能(食味)審査します。審査員は、外観、香り、粘り、硬さ、食味、総合評価の6項目を評価し、すべての食味審査が終わった後に投票を行い、投票数により賞が決まるのです。

審査員はデパートのバイヤーさんをはじめ、お米のプロフェッショナルが勢ぞろい。私が参加した一昨年は、元サッカー選手で日本の素晴らしい生産者を巡っている中田英寿さんも同席していました。


「美味しさ」を決めるポイントは?

外観は粒の形の良否や色の白さ、粘りや硬さは噛んで離した時の状態、そして食味は口に入れてから飲み込むまでの感覚や味わいにより評価をします。

審査では数十種類のごはんを食べることになりますので、基準となるお米を決めて、それと比較してプラスかマイナスかを5段階で評価していきます。

このように美味しいお米を客観的に評価して、金賞や特別優秀賞を決めていきます。

受賞米はどうやってわかる?

「米・食味分析鑑定コンクール」をはじめ、その他のコンクールも表彰後に主催者のホームページに結果が掲載されます。都道府県、生産者(団体)、銘柄をどなたでも閲覧することができますので、一見の価値はありますよ。

今後のお米選びの参考に、ひとつの目安としてチェックしてみてはいかがでしょうか。

米・食味分析鑑定コンクール
https://www.syokumikanteisi.gr.jp/kon-22/


■玄米も選べる!安心・おいしい「スマート米」

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、先進のIT技術を利用し、農薬や肥料の使用量を最小限に抑えて育てたお米です。特別栽培米や残留農薬不検出のお米も。各地のおいしい銘柄をラインナップしています。白米と同じように手軽に炊ける無洗米玄米もあります。お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. さとうまちこ
    さとうまちこ
    宮城県の南の方で小さな兼業農家をしています。りんご農家からお米と野菜を作る農家へ嫁いで30余年。これまで「お手伝い」気分での農業を義母の病気を機に有機農業に挑戦すべく一念発起!調理職に長く携わってきた経験と知識、薬膳アドバイザー・食育インストラクターの資格を活かして安心安全な食材を家族へ、そして消費者様に届けられるよう日々奮闘中です。
  3. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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