知っておきたい!子どもの成長を支える「お米」の栄養

管理栄養士の大槻万須美です。

子どもの食事はおとなと比べどんな違いがあるのでしょうか。

単純におとなより体が小さい分食べる量が少ないといった「量」だけではなく、特に注意したいのは、子どもにとって大切な「成長するための栄養」を意識する必要があるということ、また、「子どものころの食習慣はおとなになっても影響する」ということです。

成長期の栄養を支えるごはん(お米)の重要性について解説します。


成長期に必要な栄養素


成長期の子どもの栄養について、特におとなよりも多くとりたい栄養素がいくつかあります。注目したい栄養ポイントは次の3つです。

たんぱく質・カルシウム・鉄をより多く必要とする


年齢や性別によっても多少の差はありますが、日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、子どものたんぱく質・カルシウム・鉄の推奨量は体重当たりでおとなの1.5~2倍以上となっています。しかしながら、鉄やカルシウムの摂取量は、不足しているのが実情です。

体重当たりのエネルギー必要量が大きい


子どもの基礎代謝基準値(kcal/kg 体重/日)は、おとなに比べると2~3倍程度高くなっているため(年齢・性別により異なります)、エネルギーの必要量も高くなります。

こまめな水分補給


成長期は、年齢が低いほどおとなに比べて呼吸や皮膚から蒸発する水分量も多く、脱水状態になりやすいため、こまめな水分摂取が必要です。


また、近年、子どもの時期の食事の好みや食習慣は、おとなになってからの生活習慣病の予防に大きく関わってくることが重要視されるようになり、より食育に注目が集まっています。

・野菜、果物、きのこ類をしっかり食べ、食物繊維・カリウムの摂取量を増やす
・肉の脂身やバターなどに多い飽和脂肪酸の過剰摂取を避ける
・薄味に慣れる

これらの生活習慣病予防として推奨されている項目は、子どものころからバランスの良い食生活をしていくことで自然と身につけることができます。

成長期の食事にごはんが欠かせない理由


主食としてふさわしい


炭水化物の中でも、ごはんは、エネルギー源として即効性があり、消化吸収に負担がかかりにくいため、主食としておすすめです。

一方、パンや麺類などの小麦製品は、製造や調理過程で脂質や食塩を添加することが多いため、控えたい塩分や飽和脂肪酸を知らず知らずのうちに摂取することになり、毎食の主食にすると、過剰摂取につながるリスクが高まります。

たんぱく質を効率よく利用できる


成長期にはたんぱく質は欠かせない栄養素ですが、炭水化物や脂質といったエネルギー源が不足していると、たんぱく源ではなくエネルギー源として利用されてしまう、という側面があります。

たんぱく質は炭水化物に比べて消化吸収に時間がかかるため、せっかく摂取したたんぱく質をエネルギー源として使われてしまうと効率も悪いうえ、腎臓などの内臓にも負担がかかってしまいます。

また、一度に消化吸収できるたんぱく質の量は決まっていると考えられており、1食にたくさん食べても、吸収されずに排泄されてしまいます。

肉などのたんぱく源だけを多く食べるよりも、炭水化物や脂質もバランスよく含むごはんもしっかり食べることによって、たんぱく質を効率よく利用できるといえるでしょう。

さらに、ごはんには、茶碗1杯(150g)で卵1/2個分のたんぱく質が含まれており、炭水化物だけではなくたんぱく質もプラスできる、という利点もあります。

食物繊維や水分の摂取を補う


子どもは胃腸の働きが発達途中なことから、便秘などの不調が起こりやすいです。また、成人になってからのさまざまな疾病予防には食物繊維の摂取が有効であるといわれており、予防としても食物繊維は積極的にとりたいものです。

食物繊維といえば野菜のイメージが大きいですが、野菜が苦手な場合でもごはんから少しずつ補うことができます。また、ごはんの約60%は水分ですので、こまめに補給したい水分もごはんからとることができます。

子どもにおすすめのごはんの食べ方



子どもがごはんを食べる量は、基準はもちろんありますが、体格、年齢、性別、運動量、体力、生活習慣、食嗜好などにより個人差が大きいため、成長期の身長の伸びや食欲などを細かく見てあげながら、調整していくことが望ましいです。

一度に食べられる量が少ない少食なお子さんには、補食や分食(数回に分けて食べること)で充足させることが重要です。おやつのかわりにおにぎりというのは定番ですね。

おにぎりはギュウギュウににぎるとごはんも硬くなるので、ふんわりとにぎるのがベスト。食が進むように好みの具材を準備するといいです。

また、塩鮭や唐揚げ、豚のしょうが焼きなど、おかずとなるものを具にしたり、炊き込みご飯や混ぜご飯にしたりすることで、栄養バランスも整いやすくなります。

胃腸に不調がおきやすいお子さんには、やわらかめに炊いた軟飯や、温かいお茶漬けがおすすめです。よく噛んで食べることで消化を助けることができますが、同時に満腹中枢も刺激してしまうため、食べるのがゆっくりのお子さんにとっては、食べやすくしてあげることも大切なのです。

温かいごはんは胃の働きを補助しますので、温度にもこだわりたいですね。

子どもの時期の食事は、成長のためだけでなくおとなになってからの食習慣のためにも非常に大切です。ごはんを中心に食事を組み立てて、栄養バランスを整えるのがおすすめですよ。

日本人の食事摂取基準(2020 年版)(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。


■子どもにあんしん・安全なお米を選ぼう!


成長期の子どもの食事にかかせないお米。農薬や化学肥料の使用量を抑えて育てられた、家族みんなにあんしんなものを選びたいですね。

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、AI・ドローンなどを利用し、農薬の使用量を最小限に抑えたお米です。

スマート米は、玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  2. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  3. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。
  4. 福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  5. 窪田新之助
    農業ジャーナリスト。福岡県生まれ。日本経済新聞社が主催する農業とテクノロジーをテーマにしたグローバルイベント「AG/SUM(アグサム)」プロジェクトアドバイザー、ロボットビジネスを支援するNPO法人Robizyアドバイザー。著書に『日本発「ロボットAI農業」の凄い未来』『GDP 4%の日本農業は自動車産業を超える』(いずれも講談社)など。