古米をおいしく炊く! すぐできる炊飯テクニック

管理栄養士の大槻万須美です。

新米がおいしいと感じる一方で、古いお米には独特の酸化臭やぱさつきなどを感じることもあると思います。

古いお米はなぜおいしく感じないのでしょうか。その理由と、古いお米をできるだけおいしく食べる方法をご紹介します。


古いお米がおいしくないと感じる理由


水分量が減少する


お米は保存していく過程でも水分量が減っていきます。お米の水分量が少なくなることが、炊き上がりがパサついたりごはんが硬く感じたりする原因にもなります。

香りや風味の劣化


お米のぬかに含まれる脂質が酸化することに加え、お米特有の甘い香りが失われてしまうこと、また、グルタミン酸などのうま味成分が分解されて味に深みがなくなってしまうことで、香りや風味の劣化につながります。

炊飯方法が古いお米に合っていない


古いお米にはそれに合わせた炊飯方法があります。新米など水分量の多いお米の炊き方で炊いてしまうとおいしく炊けないことも。古いお米に合った方法でお米を炊くことが大切です。

古いお米のおいしい炊き方



古いお米をおいしく食べるための炊飯テクニックをいくつか紹介します。保存期間の長いお米でも、炊き方や食べ方を工夫すれば香りも食感もグッとアップします。

 

炊き方1:お米を洗う前にざるでふるう


古いお米は割れやすく、白い粉が多くなっているものも。ざるなどに入れ、軽くかきまぜて白い粉をふるい落としてから洗米するようにすると、特有の酸化したにおいやごはんのべたつきが緩和されやすくなります。

力を入れて擦るとお米が割れて炊き上がりの食感が悪くなってしまうため、かき混ぜるときに力を入れすぎないようにしましょう。


炊き方2:洗米には冷水を使う


洗米には冷たい水を使うようにしましょう。特に最初のすすぎ水は冷たい浄水がおすすめです。

お米の入ったボウルに水を流し入れたらさっとやさしくかきまぜたのち、すぐに水を捨てて、汚れやにおいをお米に吸収させないようにしましょう。力を入れすぎるとお米が割れるため、ごしごしこすらないようにします。

水が透明になるまで洗米するととぎすぎになるため、とぎ汁が少し白っぽい状態でやめておきましょう。


炊き方3:浸水は“少し多めの水+長めの時間”冷蔵庫で


古米は水分が抜けているため、しっかりと水を吸わせることでふっくらと仕上がりやすくなります。

通常のお米の水加減に加えて1合あたり大さじ1/2~1程度の水を入れて2時間以上浸水させるとパサつきが抑えられます。夏場など、部屋の温度が上がってしまう場合には、冷蔵庫で2~3時間浸水させるのがおすすめです。


炊き方4:氷を入れて炊く


ごはんは水が沸騰するまでゆっくりと時間をかけて温度が上がるように炊くと、お米の甘みが引き出されるといわれています。

炊飯の際の水の一部を氷にして、水温が低い状態から炊飯をスタートさせます。1合あたり氷を2~3個入れるとよいでしょう。


炊き方5:調味料などをちょい足し


古いお米特有のにおいやパサつきが気になるときによく使われている方法が、1合あたり小さじ1程度の日本酒や、少量の米酢、みりんやはちみつ、5cm角程度の昆布などを加えるというもの。

感じ方には個人差があるため、お好みに合わせていろいろと試して効果が感じられるものを探してみてはいかがでしょうか。


炊き方6:炊き上がりはすぐにほぐし、余ったらすぐに冷凍保存


炊き上がればすぐに底の方から大きくやさしく返すようにごはんをほぐして、余分な蒸気を逃がしながら全体の水分バランスを整えます。

また、炊飯器で長時間保温するとにおいが強くなりやすく水分も抜けてしまうため、食べきるか、熱いうちにラップに包んで粗熱を取ってから冷凍保存するようにしましょう。

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購入したらすぐに使い切る


お米は生鮮食品です。古いお米は精米したてのころはおいしく食べられていても、精米されてから時間が経てば経つほど、新しいお米に比べて急速に鮮度が失われていくため、購入したらすぐに使いきるようにしましょう。

また、一度に大量に購入せず、2週間から1カ月以内には使い切れる量を購入すること。そして、封を切った後は密閉容器に入れて冷蔵庫で保存するようにして、お米の劣化を防ぎましょう。

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古いお米ならではの食感を活かした食べ方


古いお米は新しいお米に比べるとぱらっとした食感をしているため、炊き込みごはんやカレー、チャーハンなど、粘りの少ないごはんの方がおいしく作ることができる料理に向いています。

ブレンドして炊く


お好みのお米と古いお米をブレンドして炊くのも有効です。粘りのある品種とブレンドすると、パサつきが気になりにくいようです。

時間などに余裕があれば、混ぜる前に古いお米はざるでふるったりしっかりめに洗米しておいたりするとよいでしょう。古いお米の割合に合わせて水加減を調整しましょう。


古いお米は保存状態や炊き方などの工夫によっておいしさがぐんとアップします。古いお米をよりおいしく食べる方法を試してみてくださいね。


大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
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    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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