子どもの朝食が菓子パンばかり? 「お米」を使った朝食作りのコツ

こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。

毎日の朝食、米派ですか? パン派ですか?

何となく「子どもにはお米のほうが良いのかな?」と思いつつ、手軽に食べられるパンを選んでいる、なんて話を親御さんからよくうかがいます。

実はわが家は「米派」。「毎朝お米食べてすごいですね」なんて言われることも多いのですが、全然すごいことはしていません。

今回は、わが家の毎日の朝食の経験を織り交ぜながら、簡単に朝食にお米を取り入れるコツをお話しします。

子どもの朝食に菓子パンはダメ?



菓子パンの何が気になるかと言うと、その甘さではないでしょうか?

WHO(世界保健機関)は、1日の糖分摂取を総摂取エネルギー量(kcal)の10%未満に減らすようガイドラインを定め、5%未満に抑えるとさらに健康によいとしています。

3~5歳の子どもの摂取エネルギー量は、1日およそ1200~1400kcalです。その5%だと60~70kcal。砂糖1gが4kcalなので、砂糖の目安量は15~17.5gといった計算になります。1~2歳児は1日900~950kcalくらい。同様に計算すると砂糖の目安量は11.2~11.8gとなります。

例えば、一般的な大きさのあんぱん1個(80g程度)中に、砂糖は15.4gほど入っているといいます。つまり、1歳〜2歳児の場合あんぱん1個で1日の目安の摂取量を超えてしまうということです。

以前、私の保育所に、朝は機嫌よく登園するのに、活動途中の10時半ごろからだんだん機嫌が悪くなりイライラする子がいました。昼食を食べてお昼寝をすると午後からは落ち着いて遊んでいます。

お家での睡眠は十分に取れているのにどうしてだろう? と過去の情報もひも解いてみると、朝食はあんぱんやジャムパン、クリームパンなどの甘い菓子パンと果汁のジュースが多かったのです。そして、たまにある朝食がおにぎりの日は機嫌が良いのです。甘い菓子パンを食べると血糖値が急激に上がって機嫌よく登園するのですが、途中で血糖値が下がりしんどくなったのでしょう。

子どもたちが機嫌よく集中して午前中に活動するためにも、もし朝食にパンを食べる場合は、甘みが少ないパンがおすすめです。市販のパンは基本的に大人のために作られたものと考え、子ども目線でどんなパンが子どもにとって良いかを考えられるといいかなと思います。

パンと比べて白米がおすすめな理由


お米は、パンに比べて血糖値が緩やかに上昇し、腹持ちもいいので、朝食にお米を食べると元気に午前中の活動をすることができます。

また、お米のここがいいよね! と思うポイントは3つ。

・合わせるおかずは脂質が低いものが多い

お米に合わせる食べ物と言えば、お味噌汁、豆腐、納豆、焼き魚、煮物などではないでしょうか? 自然と脂質の低い食べ物を選ぶことができます。

・無添加

子どもに与えるものですから、できれば余計なものが少ないほうが良いですね。その点で言うとお米は無添加です。

・噛む回数が多くなる

現在の日本人の噛む回数は、戦前の1/2以下になったとも言われています。それは飲み込みやすい食べ物が増えたから。噛むことは、味覚が発達する、脳に刺激を与える、あごの発達を助ける、表情が豊かになる、満腹感を感じるなどなど利点がたくさんあります。

ごはんの朝食を作るコツ~ある日の朝食例


でも、朝からおこめに合わせていろいろなおかずを準備するのは時間がないわ……と言うのもその通りです。

なので私の朝食作りはとっても簡単です。例えば、ある朝の大人用の朝食はこのような感じです。

※この写真の献立は大人用に作成したものですので、お子さんの年齢に合わせて調理したメニューを用意してくださいね。


1.昨晩のお味噌汁を2食分作っておき朝に食べる
2.昨晩の煮物やお浸しを多めに作っておき朝に食べる
3.魚を焼く

以上です。これにお米をプラスするだけ! 朝、実際に調理したものは魚だけなんです(しかも焼いただけ)。

お味噌汁は、具だくさんの豚汁にすればおかずがなくてもご飯と豚汁だけでOKです。(2)はトマトを切るだけでもいいでしょう。魚の代わりに、厚揚げを焼く、卵を焼く(ゆでる)、冷奴、納豆などでもいいですね。

私は前の晩に作ったものを取り入れながら、いかに楽に朝ごはんを作れるか? を考えて毎日の献立作りをしていますよ。

わが家で大人気! おすすめのふりかけレシピ(1歳半~)


また、鮭やしらすなどを使ってあらかじめふりかけを作っておき、それをご飯に混ぜておにぎりにすれば、おにぎりとお味噌汁だけでおいしい朝食の出来上がりです。

今回は、わが家の子どもたちに大人気の2つのふりかけを紹介します。

この2種類のふりかけは、カミカミできるようになった1歳半以降を目安にしてください。炒る時間を少なくして、最初はソフトな食感にするといいですね。

(左)鮭とひじきのふりかけ (右)しらすとかつお節のふりかけ

鮭とひじきのふりかけ


<材料>
生鮭 3切れ
ゴマ 大さじ1
ひじき 小さじ1
塩 少々

<作り方>
1.グリルで鮭を両面焼く。乾燥ひじきを水で戻す。
2.鮭の皮と骨をとりながら身をほぐし、フライパンで鮭を炒る(中火~弱火、焦げないよう注意)。
3.ひじきも一緒に炒る。
4.鮭の水分が抜けてきたら、ゴマ入れて軽く炒る。
5.塩少々で味付けしたら出来上がり※塩なしでおいしければ無くてもOKです。

しらすとかつお節のふりかけ


<材料>
しらす 100g
かつお節 1g程度
青のり 大さじ1

<作り方>
1.フライパンでしらすを炒る(中火~弱火、焦げないよう注意)。
2.しらすの水分が抜けてきたら、青のりと細かくもんだかつお節を入れて軽く炒る。
こちらの味付けはしらすの塩分で十分おいしいです。


「朝食にお米を取り入れなくちゃ。じゃあ、おかずも充実させなくては!」と難しく考える必要はありません。今回私が紹介させていただいた方法なら、お米の朝食を結構手軽に取り入れられそうな気がしませんか? ぜひ試してみてくださいね。

食品安全委員会 世界保健機関(WHO)、ガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」を発表
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04220570294


■子どもにあんしん・安全なお米を選ぼう!


子どもの成長にとって良いことばかりのごはん食ですが、お米を買うときは農薬や化学肥料の使用量を抑えて育てられた、子どもや家族みんなにあんしんなものを選びたいですね。

全国各地のこだわりの農家さんと、スマート農業でお米づくりをしている「スマート米」は、AI・ドローンなどを利用し、農薬の使用量を最小限に抑えたお米です。

スマート米は、玄米の状態で第三者機関の検査により「残留農薬不検出」と証明されたお米、農林水産省ガイドライン「節減対象農薬50%以下」のお米、そして「特別栽培米」もお選びいただくことができます。

お求めはスマート米オンラインショップ SMART AGRI FOOD  からどうぞ。

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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