介護施設で利用者とスタッフが野菜を育てる「水耕栽培プロジェクト」がスタート

ヒューマンホールディングス株式会社の事業子会社で介護事業等を展開するヒューマンライフケア株式会社は、介護施設において屋内で野菜を育てる「水耕栽培プロジェクト」を開始する。利用者と介護スタッフが共に栽培・収穫した野菜を地域の人々に提供し、利用者と社会とのつながりを創出することで、社会への貢献と顧客満足度の向上を目指す。実施に当たっては、玉川大学の監修を受け、より取り組みやすい方法を推進する方針だ。

利用者と介護スタッフがともに栽培・収穫

ヒューマンライフケアは、介護保険法の理念に掲げられている「個人の尊厳の保持」を目指した、質の高い介護サービスの提供を目標としており、利用者に社会的役割を提供し、ご利用者が「社会とつながる」ことを実現できるプログラムの研究を進めた結果、「水耕栽培」に着目した。


「水耕栽培」は、土を使わずに屋内でLEDライト、水、液体肥料のみで野菜を育てる栽培方法となっており、天候などの外的環境に左右されることなく、無農薬で栽培することが可能。また、種まきから収穫までの栽培行程が簡単なため、高齢者でも取り組みやすいのが特長となっている。


ヒューマンライフは、低コストで月に最大で189株収穫することができるオリジナルの水耕栽培キットを開発。すでに、2019年2月からトライアルとして、介護施設の一部において小松菜や水菜などの水耕栽培に取り組んでいる。自ら育てた野菜を地域の方々に提供することで、利用者が社会とつながる機会を創出し、地域貢献と顧客満足度の向上を目指す。

当社開発の水耕栽培キット。 ラックにはヒノキの木材を使用
特に近年、福祉分野と農業分野が連携した「農福連携」の取り組みにも注目が高まっており、農業分野において先鋭的な研究を進める玉川大学の監修を受け、介護施設でより取り組みやすい方法の実現を進めていくという。

現在は東京都、埼玉県、千葉県、大阪市の複数施設で取り組んでおり、今後は同社が運営する全国の介護施設への導入を検討中だ。介護と農業が協働した新たな取り組みを創出し展開することで、日本の介護、農業に対するイメージの向上を図り、介護における人材確保を目指す。

<参考 URL>
ヒューマンライフケア株式会社

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WRITER LIST

  1. 山田正美
    大阪工業大学大学院修了。福井県職員として、農業試験場研究員、専門技術員、農業技術経営課長、農林水産部技幹を経て退職。現在、日本生産者GAP協会常務理事、日本農業サポート研究所主席コンサルタント。
  2. 福田浩一
    ふくだこういち。東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。現在は主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。http://www.ijas.co.jp/
  3. 中村圭佑
    なかむらけいすけ。明治大学農学部卒業後、日本農薬株式会社に約7年勤務。その後、大手経営コンサルティング会社を経て、FOOD BOX株式会社を2019年7月に起業。Facebook:https://www.facebook.com/foodboxjp/、Instagram:https://www.instagram.com/foodbox_jp/
  4. 百花繚乱
    趣味は料理、漫画、読書のミドルの男です。商社勤務で全国や海外を転々しているうちに、故郷に哀愁を覚え、約10年前に地元の農業関連会社にとらばーゆ。
  5. さわちん
    2児の父。あるきっかけにより農業のイメージを変えたいと考え、16年間のサラリーマン生活にピリオドを打つことを決意。2020年春、家族で田舎に移住し、新規就農を目指す。自身が「移住×就農のモデルケース」となるために、いろんな方面へ向けて奮闘中。