AGRIST、AI搭載のきゅうり収穫ロボット「Q(探究)」の新デザインを発表

AGRIST株式会社は、AIを搭載したきゅうり収穫ロボット「Q(探求)」の新デザインを発表。導入を検討している農業生産法人や企業からの問い合わせ受付を開始した。


人手不足が深刻化する農業現場の課題解決へ


AGRIST株式会社は、農業が盛んな宮崎県新富町に本社を置くアグリテックスタートアップ。AI搭載の自動収穫ロボットを活用したスマート農業を全国に展開している。

日本の農業は、高齢化と後継者不足による人手不足が深刻化している。特にきゅうりの収穫作業は、高温多湿なハウス内での重労働であり、ピーク時には1日に2回の収穫作業を行うなど、作業者の負担が大きいことが課題となっている。

きゅうり収穫ロボット「Q(探求)」は、ハウス内に設置されたレール上を自動走行し、AIが搭載されたカメラできゅうりを認識、収穫適期サイズを判断して収穫する。

データ管理にはMicrosoft Azureのクラウドプラットフォームが活用され、収穫データやロボットの稼働状況をリアルタイムで管理できる。また、タブレット端末からロボットの操作やデータ確認が可能だ。

すでに埼玉県の農場で稼働を開始しており、AI用の画像データをMicrosoft Azureサーバーで収集。この画像データをAIで分析することにより、農業の効率化と人手不足が深刻化する農業現場の課題解決に貢献する。

なお、「Q」という言葉には、農業の課題解決の探求に対するAGRISTの強い想いが込められているという。AI技術を駆使し、農業におけるさまざまな課題を解決するための探求と挑戦を続けていくという決意が表されているほか、Question(課題)を象徴するQを使用することで、農業が抱える課題を解決していくという意志が込められている。

※デザインはイメージ図であり、実機のデザインはあらたに発表される

今後は、きゅうり収穫ロボット「Q」の販売だけでなく、ロボットを活用したスマート農業パッケージの提供や、企業との実証実験などを通して、農業のスマート化をさらに推進。将来的には、他の作物への展開も視野に入れ、農業全体の効率化と生産性向上に貢献していくとしている。


AGRIST株式会社
https://agrist.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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