未来のスマート農業実現へ、東京農大がミライト・ワン・システムズ、日本マイクロソフトと連携

東京農業大学生産環境工学科バイオロボティクス研究室、株式会社ミライト・ワン・システムズ、日本マイクロソフト株式会社の3者は、“未来のスマート農業”実現を目指し、教育と研究面での連携に向けたプロジェクトを開始した。

Unitree Go2(東京農業大学世田谷キャンパス内)

4足歩行ロボットの体験学習を実施


東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科では、スマート農業を一つの大きな柱とする新カリキュラムが2024年度より始まっている。

2025年6月30日と7月1日には、その一期生となる2年生の必修科目「スマート農業入門」と、バイオロボティクス研究室3年生必修科目「専攻実験」において、Unitree Roboticsが販売する汎用性の高いロボットシステム「Unitree Go2」を用いた体験学習を実施した。

Unitree Roboticsは、中国の杭州市に本社を置くロボット企業。同社が提供するGo2は汎用性の高い4足歩行ロボットで、農業分野では盗難対策のための巡回・監視、農作業者補助、運搬支援、圃場のマップ化、篤農家技術抽出による次世代技術継承、野生獣対策など、さまざまなシチュエーションで活用が期待されている。

新カリキュラム必修科目「スマート農業入門」における学生教育の様子(2025年6月30日)

新カリキュラム必修科目「スマート農業入門」における学生教育の様子(2025年6月30日)

「専攻実験(バイオロボティクス研究室)」におけるロボティクス学習の様子(2025年7月1日)

「専攻実験(バイオロボティクス研究室)」におけるロボティクス学習の様子(2025年7月1日)

バイオロボティクス研究室とロボット開発の実績を有するミライト・ワン・システムズは「スマート農業分野への4足歩行ロボットの応用や研究・開発」、東京農業大学キャンパス内での活用などについて検討を始めるという。

オープンキャンパスや収穫祭での教育活動も展開し、2025年8月2日と3日に開催される東京農業大学オープンキャンパスでは、バイオロボティクス研究室の左村 公准教授とミライト・ワン・システムズによる生産環境工学科の模擬講義が行われる予定だ。


東京農業大学バイオロボティクス研究室
https://biorobotics.jp/
東京農業大学オープンキャンパス(世田谷キャンパス)
https://www.nodai.ac.jp/admission/event/opencampus/6/
株式会社ミライト・ワン・システムズ
https://www.mirait-one-systems.co.jp/
日本マイクロソフト株式会社
https://www.microsoft.com/
Unitree Robotics
https://www.unitree.com/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
  5. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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