ヤンマー、可変施肥に対応した直進アシスト機能付き田植機「YR8D,XVTSD」発売

ヤンマーホールディングス株式会社のグループ企業で農業機械の開発・製造を担当するヤンマーアグリ株式会社は、直進アシスト機能付き田植機の可変施肥仕様である「YR8D,XVTSD」を2021年3月1日に発売する。希望小売価格は、445万5,000円~450万5,000円(税抜)。

「YR8D,XVTSD」は使用者が作成した施肥マップデータを基に、適正量の肥料散布が自動で行える直進アシスト機能付きの田植機。ヤンマー独自の播種技術である「密苗」にも対応している。

< 密苗直進アシスト田植機 可変施肥仕様「YR8D,XVTSD」 イメージ>密苗直進アシスト機能付き田植機可変施肥仕様「YR8D,XVTSD」
ヤンマーホールディングスは、産業用エンジンの開発・製造を軸に農業部門や建機部門、船舶部門、 エネルギー部門等を展開する企業。ヤンマーアグリは、ヤンマーグループの農業部門を担当する企業で、田植え機やトラクター、コンバイン等の大型機械やミニ耕運機、野菜関連機器等の開発・製造のほか農業関連事業を展開する。

使用者が作成した施肥マップデータに基づき適正な施肥量を自動散布


「YR8D,XVTSD」の主な特徴は3つある。

1.可変施肥機能により、施肥マップデータに基づいた施肥量を自動で散布

<施肥マップデータの取り込みイメージ>
使用者が作成した施肥マップデータを田植え機に取り込むことで、移植作業時の施肥量を自動でコントロールする。
施肥マップデータの作成には、幼穂形成期に撮影した画像から生育状況を可視化したリモートセンシングが活用されている。これにより収量や生育、 品質の均一化が期待でき、より高精度な施肥散布を実現する。

2.GNSSによる位置測位によりスリップ時の施肥量を自動補正

<スリップ補正イメージ>GNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナで機体の位置を高精度に測位し、リアルタイムに車速を算出。スリップ時の施肥量を自動調整することで、施肥マップデータに基づいた適正量の肥料散布を行う。

3.操作が簡易なタッチパネルにより使いやすさと精度を両立

<タッチパネルイメージ>
可変施肥機の操作は、運転席の手元のタッチパネルで簡単に操作することができるほか、施肥量もリアルタイムで確認できる。

近年の稲作は経営面積の大規模化や大区画化が進む一方で、 圃場の地力低下等による生育や品質、収量のバラツキが課題になっているという。同社は、「YR8D,XVTSD」の販売を通じて、生育の均一化と収量の安定化を図ることで、持続可能な農業の発展に貢献したい考えだ。

製品概要


ヤンマー 密苗直進アシスト田植機 可変施肥仕様 YR8D,XVTSD
発売:2021年3月1日
価格:445万5,000円~450万5,000円(税抜)


ヤンマーホールディングス株式会社
https://www.yanmar.com/jp/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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