「安全見守りくん」、農業での活用に向けた実証実験を高知県北川村で実施

日鉄ソリューションズ株式会社は、作業者の位置情報や健康状態を管理者に自動で通知する工場・プラント向けの安全管理システム「安全見守りくん」を活用した実証実験を高知県安芸郡北川村の北川ゆず農園で実施している。

出典|https://www.nssol.nipponsteel.com/press/2021/20210802_110000.html
北川村は高知県東部の中山間地域に位置する人口約1200人のゆず産地。
EUの厳しい輸出検疫条件をクリアして、青果ゆずをヨーロッパ向けに日本で初めて輸出するなど積極的なマーケット開拓を行ってきたが、近年は農業人口の減少や高齢化による後継者不足・配給不足等の課題を抱えている。

農業現場での可能性を検証


今回の実証実験は、「2020年度スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」の実証課題のひとつである「柑橘類の超省力・早期成園化実証を通した持続的中山間農業構築モデル事業の実証」の一環で実施しているもの。

実験では、農作業者の行動ログを収集してスマート農業技術を活用した新手法と従来手法の作業効率の差異を計測すると同時に、農業現場での見守り機能活用の可能性を検証している。

「安全見守りくん」を装着した北川ゆず農園の人たち。出典|https://www.nssol.nipponsteel.com/press/2021/20210802_110000.html
同社は、作業者の位置情報や健康状態をリアルタイムで確認できる「安全見守りくん」を農業生産の現場に導入して農作業の生産性を向上することで、農業人材の定着を促したい考えだ。


「安全見守りくん」
https://www.nssol.nipponsteel.com/ss/detail/app/anzenmimamori.html
日鉄ソリューションズ株式会社
https://www.nssol.nipponsteel.com/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、九州某県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方で、韓国語を独学で習得する(韓国語能力試験6級取得)。2023年に独立し、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサル等を行う一方、自身も韓国農業資材を輸入するビジネスを準備中。HP:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
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    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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