農研機構ら、タマネギの品種育成を効率化するDNAマーカー選抜技術を開発
農研機構は、東北大学、山口大学、京都産業大学、龍谷大学、国立遺伝学研究所、かずさDNA研究所らと行った共同研究で、タマネギの品種育成を効率化する手法を開発した。
従来の品種育成では、まず多くの個体を栽培し、形質の調査や有望な個体の選出を繰り返すことが必要であり、長い時間と労力を費やしてきた。この工程を効率化するためには、DNAの違いを検出するDNAマーカーや、有用な形質を持つ個体を苗の段階で判別できる選抜マーカーの開発が望まれている。
近年は、大量のDNA情報を解析できる次世代シーケンサーが登場したことで、多くの野菜で選抜マーカーの開発が進んでいるという。
しかし、タマネギは野菜の中で最も大きいゲノムサイズであり、他の野菜と同じ手法を用いた分析方法では、莫大な時間や費用が必要になることから、選抜マーカーの開発が遅れていた。
そこで、農研機構らの研究グループは、タマネギの葉や根などの細胞内で働く発現遺伝子に着目。
研究では、球の大きさや収穫時期が異なる2つの品種を対象に、葉の発現遺伝子の配列情報を網羅的に調査して、品種間で配列に違いがあった441個の発現遺伝子を特定し、8本の染色体全体をカバーするDNAマーカーセットを作成した。
その後、192個体のサンプルから抽出したDNAと作成したDNAマーカーセットを用いたPCRを実施して、各個体のPCR産物に標識配列を付加した後、すべてのPCR産物を一つにまとめて次世代シーケンサーで解析。
その結果、従来の手法の2分の1以下の日数、3分の1以下の費用で、染色体全体のDNA多型を分析することに成功したという。
今後は、この技術を活用して耐病性や収量、大玉性など産地や実需者のニーズに対応した選抜マーカーの開発を進めていく予定とのこと。
農研機構
https://www.naro.go.jp/index.html
東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/
山口大学
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/
京都産業大学
https://www.kyoto-su.ac.jp/
龍谷大学
https://www.ryukoku.ac.jp/
国立遺伝学研究所
https://www.nig.ac.jp/nig/ja/
かずさDNA研究所
https://www.kazusa.or.jp/
葉や根などの細胞内で働く発現遺伝子に着目
従来の品種育成では、まず多くの個体を栽培し、形質の調査や有望な個体の選出を繰り返すことが必要であり、長い時間と労力を費やしてきた。この工程を効率化するためには、DNAの違いを検出するDNAマーカーや、有用な形質を持つ個体を苗の段階で判別できる選抜マーカーの開発が望まれている。
近年は、大量のDNA情報を解析できる次世代シーケンサーが登場したことで、多くの野菜で選抜マーカーの開発が進んでいるという。
しかし、タマネギは野菜の中で最も大きいゲノムサイズであり、他の野菜と同じ手法を用いた分析方法では、莫大な時間や費用が必要になることから、選抜マーカーの開発が遅れていた。
そこで、農研機構らの研究グループは、タマネギの葉や根などの細胞内で働く発現遺伝子に着目。
研究では、球の大きさや収穫時期が異なる2つの品種を対象に、葉の発現遺伝子の配列情報を網羅的に調査して、品種間で配列に違いがあった441個の発現遺伝子を特定し、8本の染色体全体をカバーするDNAマーカーセットを作成した。
その後、192個体のサンプルから抽出したDNAと作成したDNAマーカーセットを用いたPCRを実施して、各個体のPCR産物に標識配列を付加した後、すべてのPCR産物を一つにまとめて次世代シーケンサーで解析。
その結果、従来の手法の2分の1以下の日数、3分の1以下の費用で、染色体全体のDNA多型を分析することに成功したという。
今後は、この技術を活用して耐病性や収量、大玉性など産地や実需者のニーズに対応した選抜マーカーの開発を進めていく予定とのこと。
農研機構
https://www.naro.go.jp/index.html
東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/
山口大学
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/
京都産業大学
https://www.kyoto-su.ac.jp/
龍谷大学
https://www.ryukoku.ac.jp/
国立遺伝学研究所
https://www.nig.ac.jp/nig/ja/
かずさDNA研究所
https://www.kazusa.or.jp/
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