JA共済の農作業事故体験VRに「田植機 巻き込まれ・転落編」が追加

全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)と農研機構は、VRゴーグルやVRグラスを使用して農作業中の事故を当事者の視点で疑似体験できる学習プログラム「農作業事故体験VR」に新たなコンテンツを追加した。

「田植機 巻き込まれ・転落編」を追加


「農作業事故体験VR」は、農作業中の事故の様子を想定したVR動画を通じて、事故の瞬間の恐怖や危険を伝える体験型の学習プログラム。

農作業中に起こりうる事故の瞬間を当事者の視点で体験できるのが特長で、「乗用型トラクター 転倒編」、「耕うん機 後進作業編」、「コンバイン 巻き込まれ編」、「スピードスプレーヤー 挟まれ編」、「刈払機 刃との接触編」、「脚立 転落編」、「農用運搬機 転倒・積み降ろし作業編」の7つのコンテンツを提供している。

今回、追加したコンテンツは「田植機 巻き込まれ・転落編」で、事故発生の原因と対策がわかりやすく解説されている。

出典:https://www.ja-kyosai.or.jp/files/2023/202302-8.pdf

出典:https://www.ja-kyosai.or.jp/files/2023/202302-8.pdf

現在日本では、トラクターやコンバイン、耕うん機等の農業機械を使用した農業生産が行われているが、死亡事故の発生割合が全産業の約9倍を上回るなど、農作業中の事故が深刻化している状況という。

〈参考〉
農業機械による事故件数(全体5668件)
・乗用トラクター(962件)
・自脱型コンバイン(392件)
・歩行用トラクター(351件)
・刈払機(301件)
・農用運搬機(186件)
・田植機(140件)
・スピードスプレーヤー(94件)
用具による事故件数(全体4333件)
・脚立(1510件)

両者は、全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)が保有する事故の発生傾向のデータと、農研機構が保有する農業機械の構造・操作等の保有する知見を活用することで、農作業中の事故を1件でも多く減らしたい考えだ。


「農作業事故体験VR 田植機 巻き込まれ・転落編」YouTube動画
https://youtu.be/QZ8g225VqPk
全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)
https://www.ja-kyosai.or.jp/
農研機構
https://www.naro.go.jp/
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WRITER LIST

  1. よないつかさ
    1994年生まれ、神奈川県横浜市出身。恵泉女学園大学では主に有機栽培について学び、生活園芸士の資格を持つ。農協に窓口担当として5年勤め、夫の転勤を機に退職。アメリカで第一子を出産し、子育てをしながらフリーライターとして活動。一番好きな野菜はトマト(アイコ)。
  2. syonaitaro
    1994年生まれ、山形県出身、東京農業大学卒業。大学卒業後は関東で数年間修業。現在はUターン就農。通常の栽培よりも農薬を減らして栽培する特別栽培に取り組み、圃場の生産管理を行っている。農業の魅力を伝えるべく、兼業ライターとしても活動中。
  3. 槇 紗加
    1998年生まれ。日本女子大卒。レモン農家になるため、大学卒業直前に小田原に移住し修行を始める。在学中は、食べチョクなど数社でマーケティングや営業を経験。その経験を活かして、農園のHPを作ったりオンライン販売を強化したりしています。将来は、レモンサワー農園を開きたい。
  4. 沖貴雄
    1991年広島県安芸太田町生まれ。広島県立農業技術大学校卒業後、県内外の農家にて研修を受ける。2014年に安芸太田町で就農し2018年から合同会社穴ファームOKIを経営。ほうれんそうを主軸にスイートコーン、白菜、キャベツを生産。記録を分析し効率の良い経営を模索中。食卓にわくわくを地域にウハウハを目指し明るい農園をつくりたい。
  5. 田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。