農業女子プロジェクト、学びと交流の場を提供する「NEXTラボ」を創設

農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」は、女性農業者の学びと交流の場として新たに「NEXTラボ」を創設し、2023年6月から活動を開始した。

農業女子プロジェクトに参画する企業などから、農業に関する実践的な知識や技術等が学べるオンラインセミナーを全7回実施。参加費は無料で、農業女子プロジェクトメンバーなら誰でも参加可能となっている。

出典:https://www.maff.go.jp/j/press/keiei/kourei/attach/pdf/230614-1.pdf

参加費無料のオンラインセミナー


農業女子プロジェクトは、農林水産省が事務局を担当する官民連携のプロジェクト。現在は、結婚就農などによる農外からの就農者を中心に、全国958名(2023年5月現在)のメンバーが参加しているという。

発足10周年を迎えるに当たり、今後のプロジェクトのあり方について意見を求めたところ、「地域の研修の出席者は男性が多く、女性が学べるチャンスがほしい」、「経営発展につながるよう、栽培や販売のノウハウを学びたい」などの要望があり、それらに応えるため「NEXTラボ」が創設された。

参加対象は、農業女子プロジェクトメンバーで、参加方法はAタイプ(継続参加型)と、参加したいセミナーだけ選ぶBタイプ(都度参加型)の2つから選択できる。実施期間は2023年6月から2024年3月までで、それ以降は年度ごとに実施する予定だ。

現在農業女子プロジェクトのメンバーではない女性農業者でも、公式ホームページから新規メンバーの登録を行った後、事務局にメールで申し込みをすれば参加できるとのこと。

実施するプログラムは、みどりの食料システム戦略スマート農業に関するセミナーをはじめ、農業機械の安全な取り扱い方法など、さまざまなセミナーが用意されている。

今年度実施のプログラム

(1)2023年6月29日(木)
・内容
みどりの食料システム戦略、スマート農業、輸出等について、農林水産省の若手職員と意見交換
・協力企業等
農林水産省
(2)2023年7月12日(水)
・内容
噴霧機・刈払機の安全な取扱い
・協力企業等
株式会社丸山製作所
(3)2023年7月28日(金)
・内容
トラクタ、耕うん機の基本メンテナンス(作業前・後の点検項目)
・協力企業等
井関農機株式会社
(4)2023年8月(予定)
・内容
最新の売り場動向について
・協力企業等
株式会社三越伊勢丹
(5)2023年9月22日(金)
・内容
GAPとわたし~初級編~:日々の作業と国際水準GAP
・協力企業等
一般財団法人日本品質保証機構
(6)2023年10月(予定)
・内容
農薬を使った作物の安全性
・協力企業等
日本農薬株式会社
(7)2024年2月(予定)
・内容
作業機の装着規格等、装着方法、必要資格・装備について
・協力企業等
井関農機株式会社

※一部内容が変わる場合もあり。

今年度は、農業女子プロジェクトに参画する企業を中心に実施するが、来年度以降は、参画企業に加えて「NEXTラボ」の活動に賛同する企業なども広く募集し、複数のラボの設置を目指すという。


農業女子プロジェクト
https://nougyoujoshi.maff.go.jp/
農業女子プロジェクト新規申込フォーム
https://nougyoujoshi.maff.go.jp/join/
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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
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    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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