フェイガーが「アグリノート」と連携、農家のカーボンクレジット申請の手間削減へ

株式会社フェイガーは、農家のカーボンクレジット申請の手間を簡略化するため、営農支援システム「アグリノート」を運営するウォーターセル株式会社との連携を発表。農家の脱炭素に対する取り組み成果をクレジット化し、収益向上に向けたカーボンクレジットの活用を推進していく。


カーボンクレジットの申請を簡略化


フェイガーは、農家の脱炭素の取り組み支援およびクレジット化を通した収益化を行う日本初のスタートアップ。2023年度は10都道府県、20地域、100農家以上を対象としたプロジェクト組成を見込んでおり、2024年度はタイやミャンマーなど海外でのプロジェクトも計画している。

「アグリノート」は、農作業の記録や作物の生育記録等をデータ管理する営農支援システム。空撮画像を用いて農場を可視化することで、農作業や圃場の管理、スタッフ間の情報共有をサポートする機能を持つ。また、専用アプリをダウンロードすれば、スマートフォンやタブレットからも入力・閲覧が可能になる。

世界の温室効果ガスの12%は農業由来ともいわれ、削減に向けたさまざまな取り組みが行われている。その中でも、昨今注目されているのが、温室効果ガスの削減効果をクレジットとして発行し、他の企業との取引に利用できるカーボンクレジットという仕組みだ。

今回の連携は、営農支援ツール「アグリノート」を活用することで、圃場や農作業の記録などカーボンクレジット申請の際に必要な手間を簡略化するというもの。「アグリノート」のユーザーであればすでにデータ化されている記録を活用することも可能だ。

同社は今後も連携を拡大しながら、脱炭素型農業の推進と農家の収益向上を目指していく。


株式会社フェイガー
https://faeger.company/
ウォーターセル株式会社
https://water-cell.jp/
「アグリノート」
https://www.agri-note.jp/
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  2. 北島芙有子
    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
    1993年生まれ、お粥研究家。「おかゆ好き?嫌い?」の問いを「どのおかゆが好き?」に変えるべく活動中。お粥の研究サイト「おかゆワールド.com」運営。各種SNS、メディアにてお粥レシピ/レポ/歴史/文化などを発信中。JAPAN MENSA会員。
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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