茨城県那珂市、衛星データによる生育評価システム「GrowthWatcher」を用いた実証事業をスタート

株式会社Agrieeと茨城県那珂市は共同で、衛星データを活用した農作物の生育評価システム「GrowthWatcher」を用いて農業分野の課題解決を目指す実証事業を開始した。


農作物の生育状況を可視化


これまでの農業では、作業適期等の判断をデータとして蓄積している例は少なく、生産者の経験や勘に頼るケースが殆どであった。そのため、農作物のブランド化の取り組みにおいて、生産者ごとの品質のばらつきが地域全体での課題の一つとして挙げられている。

那珂市においても、特産の米、さつまいも、かぼちゃ等のブランド化に取り組む上で品質管理に課題を感じ、データ活用型農業の実践を検討していたという。

そこで、Agrieeが提供する、衛星データを活用した農作物の生育評価システム「GrowthWatcher」を導入し、圃場管理や品質管理の見直しを行うことになった。


「GrowthWatcher」は、衛星データを活用して畑に植えられた農作物の生育状況を可視化するサービスで、圃場の生育状況をWEB上で確認でき、圃場管理の効率化およびコスト削減を実現できるのが特長。栽培管理の最適化など、データ活用型農業の実践に役立てることができるという。

IoTセンサーやドローン等と比較して、データ取得に手間がかからず、広範囲の情報を一度に取得することが得意で、利用開始時の圃場登録や過去の定植情報の入力以外は特別な操作を行う必要も無い。


また、野菜類の輪作を前提としたシステム設計になっているため、前年に同じ作物を栽培していない場合でも生育評価を行うことができるほか、生産者が活用するだけでなく、JAの指導員や自治体の普及員とシステムを連携して活用することも可能になっている。

両者は今回の実証事業を通じ、衛星データを活用したスマート農業を推進することで地域課題の解決を目指す考えだ。


株式会社Agriee
https://agriee.co.jp/
茨城県那珂市
https://www.city.naka.lg.jp/

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  1. 田牧一郎
    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
  2. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
  3. 石坂晃
    石坂晃
    1970年生まれ。千葉大学園芸学部卒業後、福岡県の農業職公務員として野菜に関する普及指導活動や果樹に関する品種開発に従事する一方、韓国語を独学で習得(韓国語能力試験6級)。退職後、2024年3月に玄海農財通商合同会社を設立し代表に就任、日本進出を志向する韓国企業・団体のコンサルティングや韓国農業資材の輸入販売を行っている。会社HP:https://genkai-nozai.com/home/個人のブログ:https://sinkankokunogyo.blog/
  4. 川島礼二郎
    川島礼二郎
    1973年神奈川県生まれ。筑波大学第二学群農林学類卒業。フリーラインスの編集ライターとして、テクノロジーをキーワードに、農業雑誌・自動車雑誌などで執筆・編集活動中。
  5. 堀口泰子
    堀口泰子
    栄養士、食アスリートシニアインストラクター、健康・食育シニアマスター。フィットネスクラブ専属栄養士を経て独立。アスリートの食事指導や栄養サポートの他、離乳食から介護予防まで食を通じて様々な食育活動を行う。料理家としても活動し、レシピ提案、商品開発も担う。食事は楽しく、気負わず継続できる食生活を伝えることを信条とする。スポーツの現場ではジュニアの育成、競技に向き合うための心と体の成長に注力している。HP:https://eiyoushiyakko.jimdofree.com/
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