ノウタス、ペロブスカイト太陽電池の農業利用に向け実証実験を開始

ノウタス株式会社と桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授は、農業分野におけるペロブスカイト太陽電池の活用に向けて共同実証実験を開始した。

監視カメラの電源にペロブスカイト太陽電池を利用


ノウタスは、果物狩りなどの観光農園を運営するための予約受付や入場管理、商品説明、決済などの業務をスマートフォン上で一元管理するサービスを提供している。

サービスリリース後、農業関係者や自治体への普及が進んでいるが、山林地区では電源や通信インフラの脆弱さが課題となっている。そのため、衛星通信によるネットワーク環境改善およびサービスの安定稼働に向けた実証実験を行ってきた。


桐蔭横浜大学 特任教授の宮坂力氏が開発したペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電池。発電効率が高く、非常にフレキシブルなため、壁面に貼り付けたり立てた状態でも発電できるという。

豪雪地帯での発電制限課題にも寄与できると期待されているほか、電源工事にかかる費用が削減できるため、定期的な設置場所の変更が必要な鳥獣被害対策などでも有用と考えられている。

今回の共同実証実験は、鳥獣被害対策用の監視カメラや電気柵の電源として農園にペロブスカイト太陽電池を設置し、接続して動作検証を行う予定とのこと。長野県須坂市の協力農園や農業機器メーカーのサポートの下、来春からの実施に向けて準備を開始している。

提携農園の様子

実証実験が成功した場合は、鳥獣の遠隔捕獲システム、ハウス栽培の気温管理など、農業に関わる多様な用途に広げていく計画だ。


ノウタス株式会社
https://www.notas.co.jp
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  1. 福田浩一
    福田浩一
    東京農業大学農学部卒。博士(農業経済学)。大学卒業後、全国農業改良普及支援協会に在籍し、普及情報ネットワークの設計・運営、月刊誌「技術と普及」の編集などを担当(元情報部長)。2011年に株式会社日本農業サポート研究所を創業し、海外のICT利用の実証試験や農産物輸出などに関わった。主にスマート農業の実証試験やコンサルなどに携わっている。 HP:http://www.ijas.co.jp/
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    北島芙有子
    トマトが大好きなトマト農家。大学時代の農業アルバイトをきっかけに、非農家から新規就農しました。ハウス栽培の夏秋トマトをメインに、季節の野菜を栽培しています。最近はWeb関連の仕事も始め、半農半Xの生活。
  3. 柏木智帆
    柏木智帆
    米・食味鑑定士/お米ライター/ごはんソムリエ神奈川新聞の記者を経て、福島県の米農家と結婚。年間400種以上の米を試食しながら「お米の消費アップ」をライフワークに、執筆やイベント、講演活動など、お米の魅力を伝える活動を行っている。また、4歳の娘の食事やお弁当づくりを通して、食育にも目を向けている。プロフィール写真 ©杉山晃造
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    鈴木かゆ
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    田牧一郎
    日本で15年間コメ作りに従事した後、アメリカに移り、精米事業、自分の名前をブランド化したコメを世界に販売。事業売却後、アメリカのコメ農家となる。同時に、種子会社・精米会社・流通業者に、生産・精米技術コンサルティングとして関わり、企業などの依頼で世界12カ国の良質米生産可能産地を訪問調査。現在は、「田牧ファームスジャパン」を設立し、直接播種やIoTを用いた稲作の実践や研究・開発を行っている。
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